4月10日午後11時、昨日に引き続き千明からの電話が鳴った。

亡くなったのは、社会福祉協議会の職員から頼まれていた方で

2月20日大学病院の病室で事前相談と入会をされた方でした。

昼食後はリハビリがあると、午後3時過ぎ病室に伺う。

ベッドに起き上がって笑顔で招いてくれた。

肺がんより、骨折で動けないだけの入院だから、リハビリさえ

しっかり出来れば、すぐに退院できる。

退院したら、あんしん館に行って具体的な相談をします。

と言っていた。

もしもの時は完全委託パックで、申請者は大家さん、

借りてる部屋の片付けもお願いしたいという。

確かに顔色は良かったのです。 ただ話してる最中何度も、

何度も咳き込むのが気になりましたが、会った人達みんなが

顔色が言いといってくれると嬉しそうでした。

その時の事前相談で決めたのは、こんな内容でした。

》  自分にもしもの時は『完全委託パック12万円税込』で対応

 ・搬送、安置、手続、火葬、散骨まで全て当方で代行パック

 ・安置日数、ドライアイスの日数不問

 ・死亡届申請者は大家さんが署名してくれる

 ・自宅の整理もお願いしたから退院したら、あんしん館に来る

その日は1時間ほど病室で歓談し入会手続きをして戻りました。

それから一週間ほどして病院の看護師さんから電話が入ります。

「○○さんから、もしもの時はあんしんサポートさんにお願いが

してあると聞いて電話させて頂きましたが、ご本人が思っている

より深刻で、そう長くはないと思いますので、その時は連絡すれ

ば良いのですね」との電話に、やっぱなぁ、、あれだけ咳き込ん

でたら、簡単に退院できるわけねぇよな・・・と納得する。

3月31日、移転先の病院から連絡が入るが、やはりそう長く

持ちそうにないとの事でした。

4月5日病院から連絡、急激に悪化し食事もできない状況との事。

そして4月10日午後10時30分逝去・・・

故人は今、あんしん館にご安置され、生前連絡を取り合っていた

人達が各々の中で動いて、逝去後にすべき事をしています。

・故人の火葬と散骨は、我々が責任もって行う

・申請者と連絡がつかず、午前、午後の葬儀終了後に動きます

・住居の整理問題は、お金の管理をしている方と夕方会います

・社協の人も夕方来館、そこで先の事は全て決まります。

故人はまだ生きて、自分で色々するつもりでしたが、残念ながら

叶いませんでした。 しかし見事な終幕だったと思います。

身寄りがないからと、自分の終幕後の手配を全て自分でする。

今回の方のように意思の強い人はできるでしょうが、自分が逝去

したあとの事など考えたくない人って多いんじゃないかな。

だけど何もせずに逝去すれば、周囲はバタバタするのは必定です。

だから『自分で自分の逝去後を考える必要のある人対策』として

いくつかの設定をしてみれば良いと思う。

『自治会』『社会福祉協議会』辺りが中心かな。

『病院のソーシャルワーカー』『葬儀社』『遺骨供養できる所』

などが集まれば、たいていの事はできると思う。 更に必要なら

『行政』に入って貰えば、より安心感のある組織になる。

問題は『葬儀社』と『遺骨供養できる所』だろう。

しかし葬儀業者や寺の言いなりになる必要はない。

搬送、安置、手続、火葬、遺骨処理供養まで実施できる最低限の

費用を出せば良いだけのこと。

ちなみに、あんしんサポートの場合『完全委託12万円税込』で

すから、その辺りが基準かもしれません。

後期高齢者保健(国保)加入なら、群馬は5万円葬祭費が出ます

から実質7万円あれば、自分の身体に関しては全て対処できる。

明確な料金、明確な内容を公表すれば、自分の死後をしっかりと

考えようとする人達も増えるでしょうし、周囲や行政も負担軽減

できるし、孤独死は無くならないけど、団塊世代の終幕に向けて

大きく前進するきっかけにはなるんじゃないかな。

昨夜搬送、安置が済んで『疲れたぁ・・・』あんしん館前に出て


みると葬家の名前が4軒書いてあるのを改めて見た時の写真で、

いつの間にか、、4人が安置されてるのかぁ・・・

ふぅ・・・とより疲れを感じた午前0時10分でした。

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