22日昼頃、ひとりのお爺ちゃんが相談に来館、聞くと街中で古本屋を

開いていると聞き、僕でもお店はすぐに分るほど昔から営業している。

老人2人の年金暮らし、お婆ちゃんが癌で治療をしながら、殆ど来客の

無い古本屋と国民年金での生活、決して楽でないのは容易に分る。

葬儀の形など要らないが、何人かいる親戚には会わせたいし、墓はある

けどお婆ちゃんは入りたくないと言っていると聞かされ、お迎え~個室

安置~火葬~散骨(一部永代供養墓)=11万円+税、ぱっく60の

個室安置バージョンの話しをする。

それと、もしもの時に備え、自宅でも死亡診断して貰えるか否かを担当

医に確認しておくよう伝えると入会して帰って行った。

その間、お婆ちゃんは車の中で待っていてくれました。

お爺ちゃんとの話の中で、店にある10万点の古書も整理しなきゃだし、

と聞かされたのを前橋特区のディレクターと、前橋24地区の地域づくり

と若者会議の委員長にも、良いアイデアが無いか打診してみました。

結果は分らないけど、みんな前向きに考えてくれ、こうしたら、ああし

たらと電話の最中にも色々なアイデアが出てきます。

お爺ちゃんはそんなつもりで話した訳でなく、何となく話した事ですが

聞いた人が話題にし、知恵を絞り、最終的には本屋さんにお願いに行く

パターンでの対応も考えられそう・・・これならお爺ちゃん達が申し訳

なく思わず逆に地域に協力する恰好の展開になるかもしれません。

今、あんしんサポートに相談に来る人達の中でも、強く感じるのは今回

のような昔から個人商店をして来られた人達の葬儀です。

良い時代もあったでしょうが、それは遠い昔の話しで、今は沿革地域に

出来たショッピングモールには人が集まり、街中の人は数えられるほど

しかいません。 店はシャッターが下りた状態も当たり前です。

でも、その街中で生きておられる人、老人は沢山いるのです。

自分達で商売が出来なくなった古本屋さん・・・

年老いた身体に本の整理は大変でしょう・・・

愛着のある書も沢山あるでしょう・・・

それを聞きいた人間が、ほんの少しの優しさを持って話しを広げれば、

老人夫婦にとって優しい街、前橋になれるかもしれない。

商売に限らず、こんな話しって、きっと何処にもある話・・・

今テレビでも、新聞でも、ラジオでも、各メディアが地方都市への移住

問題を取り上げているし、移住者の多い熱海の話題はテレビで良く見ま

すし、あちこちの地方都市が『おらが町自慢』をしています。

しかし熱海で分るように移住者の7割は失敗に終わる現実です。

利便性、名物、行政対応、気候、天災への安全性など、いくつもの移住

条件はあるでしょうが、人が死ぬまで住み続けたいと思う最大ポイント

とは『人』なんだと思います。

・人が人に優しい町

・誰もが道ですれ違ったら挨拶するような町

・隣近所と良い関係のお付き合いが保たれている町

この人達がいるから・・・この町に住み続けたい・・・

『住めば都』って住んでみれば都のように良いところだって事でしょう

けど、最小単位の家族に始まり、近所、クラス、学校、職場、人との関

わりが当然で生きてきたのですから最後は『人』なのだと感じます。

寂びれた街中で暮らす老人、老人夫婦から片方が亡くなると独居老人、

その人達への支援・・・どうしても大袈裟な対応を考えてしまうけど、

その人達の話しをほんの少し聞くだけで良いのかもしれない・・・

そこに何かある・・・そう思わせてくれた事前相談でした。

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