都内で一緒に住む3人姉妹のお婆ちゃんが熱中症で全員死亡して数日

間経過していたとニュースで見ました。

数回前のブログにも書いたように、昔は今より気温が低く27~30℃

くらいが夏の気温だし、30℃を超えれば猛暑と呼んでいたのです。

また一般家庭にエアコンなど無く、季節に合わせた体調管理のでき

る身体を誰もが備えていた当時の記憶で今を過ごそうとする・・・

更に昔の人は節約が普通ですから、電気代の掛かるエアコンを付け

っぱなしで寝るのはもったいない・・・と思うものです。

ところが本人はエアコンが嫌いという感覚を持っている人も多くて

その結果が今回の悲劇を引き起こしているのでしょう。

周囲の人が昔との違いを説き、エアコンは贅沢でなく命を守る為に

必要な措置なのだと教え続けることが大切かもしれません。

一昨日の朝5時30分市内病院で逝去されたお婆ちゃんの搬送をして

個室安置、お婆ちゃん子だった30代後半の子供がいる孫娘はずっと

そばに付いていました。11日火曜日が友引で火葬場は休館となるし

10日午前火葬しか空いていませんので、今年の猛暑を考えると余り

日数を置きたくない事もあり10日午前10時火葬を予約。

逝去から28時間後の火葬と・・・ちょっと早めの火葬となります。

また家族の都合で直葬を選択、それでも何かしてあげたいと枕経を

依頼したこともあって、こんな提案をしました。

枕経は10分~15分程度だから、その後集まったみんなで納棺して、

お婆ちゃんの好きだった服、食べ物、花、先に逝ってるお爺ちゃん

へのお土産にタバコなど入れて送ってあげたらどう?

午後5時当方をお手伝いしてくれるお坊さんが個室で枕経を唱え、

集まった15名で焼香して20分ほど、おごそかな時間を過ごしちのち

男性を中心に納棺、棺台に乗せ換え、お婆ちゃんが好きだった洋服

わらび餅、どら焼き、桃、花を入れ、全員が自分の財布から小銭を

一枚づつ三途の川の渡し賃として袋に入れ、隠し銭も持たせる。

その上から布団を掛け、持ち寄った生花を入れると暫し話します。

》供養にお金は掛からない、が、心が無いとできないのが供養

》お婆ちゃんにとって最高の供養とは

》お坊さんにお願いして供養!? 供養は人任せでは駄目

》葬儀は大事、でも残る家族の生活はもっと大事

》墓は建てるのが供養でなく、行くのが供養、もっと言えば行こう

 と思う心・・・それが供養

》35日、49日は納骨する日ではない。即日納骨が本来の姿

》葬儀とは家族が家族との別れを受け入れる時間、亡くなってから

 頑張っても意味はない。医師がサジを投げた瞬間から始めろ

等々、この他にも納棺師をするときに話すことを話しました。

その後、棺の側で集まった人達が、わいわい話ししながら泣いたり、

笑ったりと30分以上を過ごし翌日火葬の流れを説明、最後に全員で

棺のフタを閉じて納棺を終了しました。

帰り際、孫娘の嫁ぎ先の姑さんが近くにきて話し始めました。

「良いお話を聞かせて貰ってありがとうございました」

「いえいえ好き勝手言ってすみません」

「正直、お葬式も何もしないと聞いて、そんなので良いの? 一体

どうなるんだろ?と自分や主人の両親を何人も送ってきた経験から

あり得ない、可哀想だと思っていましたけど、話しを聞かせて頂き

みんなが温かく送っている姿や空気を感じて本当に納得しました。

目からウロコってこういう事なのでしょうね。主人もお話しを聞き

ご最もと・・・葬儀は何度も経験したけど初めて全て納得して聞け

た葬儀だったと言ってます。」とお礼を言い帰っていかれました。

上で言ってるように供養にお金が掛からないなら、葬儀だって同じ、

葬儀屋さんが動き、棺を始めとした物が必要ですから費用は掛かり

ますが大金を掛けることが良い葬儀ではないと、実際の葬儀に参加

して納得して貰えた・・・葬儀は大金が掛かって当然と思っていた

人達が低料金でも温かみのある、感動のある、納得のできる葬儀が

言葉だけでなく現実に存在するのだと、理解、納得した
方が増える

のは色んな意味で良いことです。

直葬96.120円+個室安置10.800+枕経20.000=126.920円税込

以上が今回の直葬、総支払額です。 

但し間違わないでください。低料金なら良い訳ではありません。

一緒に泣き笑いし、自分を守り導いてくれた家族を送り出す・・

誰かに気兼ねすることなく・・・ 素に近い自分の感覚で・・・

家族の持つ温もりの中で送れたと思えるなら、葬儀の形式など

なんでも良い、勿論、直葬でも良い、心から送ってくれる人が

一人でもいたら・・・幸せな故人だと思う・・・

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