17日も午前一軒の相談、午後から隣接市斎場での火葬でした。
台風の影響で雨が降ったり、止んだりしているのでタイミング良く
台風の影響で雨が降ったり、止んだりしているのでタイミング良く
霊柩車に乗せての待機となりました。
本題ですが、今回は少し専門的な話しになると思ってください。
さて昨日の続きとなる『家族以外の葬儀、遠方から依頼する時』に
しておくべき葬儀の事前対処は昨日書いた通りですが、もうひとつ
独居の人が亡くなると色々な手続きと、予想以上に費用が掛かると
いうお話しです。 事前相談に来館される中で多いのが、質問した
くても何が分らないかが分らない・・・という人です。
ようするに全く分らない、何もわからないってことですが、何事も
無い時は全く問題ありません。 しかし一旦事が起こると短期間に
すべき事が山積みになり、その場しのぎの対応が高額な費用だけで
なく、精神的にも肉体的にも負担になる可能性があることを知って
おく事から始まります。 思い当たる人は保存しておきましょう。
①昨日書いた葬儀費用は、誰でも分る通りですが、直葬で良いので
自分が行かなくても可能で低料金の葬儀社を探しておきます
・最後を施設や病院で迎えれば当然、支払い残があります
②通帳から自分で引き出せるようカードを作り、定期預金類は普通
預金にしておかないと引き出すのは大変です。 また亡くなる前
どんなに自分が費用を出したとしても、その証拠が無ければ法定
相続分だけしか相続できません。
③対象者の法定相続人を確認します
・配偶者、子供、孫、ひ孫、両親、祖父母、兄弟姉妹、甥姪の順
(法定相続人は順位が決まってて上位者が居る場合下位は無し)
・自分だけが面倒を看ても遺言書等が無い限り法律で決まった分配
率での相続となり、兄弟姉妹と甥姪は遺留分はありません
・もしもの時に備え公正証書遺言しておくのが最善策でしょう
・但し遺産額より負債額が大きい場合、相続放棄をすれば問題なし
(自分が連帯保証人の場合、相続放棄できません)
④生命保険加入者の場合、受取人を確認しておきましょう。 最近
ならあり得ませんが昔の保険は受取人が空欄や対象者自身なんて
こともあり、この場合法定相続人が受け取る事になります。
また終身保険に入っている場合、すでに支払いはなく申請をして
受け取るだけって事もあるので生前に確認しておくべきです。
⑤対象者が住んでいた行政区への各種届出と国保葬祭費の申請
⑥賃貸なら住居の片づけ(持家なら相続)
・や探しから始め、現金、保険証書、有価証券、貴金属の他、利用
できる家財道具は事前に全てや探しするのが最善策です
・家具撤去は専門業者、公営住宅なら畳や襖も張り替など行政毎に
決められています。また風呂撤去の場合、公営住宅なら各行政の
処分場で引き取ってくれますが、民間貸家で使用した風呂桶類は
引き取って貰えません。 全て産業廃棄物で専門業者に依頼です
・電化製品の廃棄は全てリサイクル料金が必要です
⑦自宅の整理整頓全て完了後(行政確認後)電気水道停止
⑧自動車がある場合、一旦誰かが相続してから廃棄、売買となるの
ですが、中古車を扱っているところで代行、廃棄(売買)が得策
⑨携帯電話は会社により死亡届書のコピーが必要です
⑩対象者の住居、通帳、保険、申請等が全て片付いたら、遺骨処理
墓問題、持家なら土地建物をどうするか? 処分が完了するまで
固定資産税は?なども考えなくてはなりません。
ちょっと考えただけでこれだけあるし、一部もう少し詳しく書けば
※年金は亡くなった月まで支給されますから、預金凍結されている
場合、法定相続人全員の印鑑証明付、遺産分割協議書が必要です
※また対象者の通帳から引き落としがあっても、通帳から全額引き
出しておく事です(カードの場合一日50万円まで、通帳の場合
本人確認が必要なので引き出し困難です)引き落としが出来ない
場合は請求書が来ますし、郵便局に転送依頼をしておけば1年間
自宅に転送して貰えるのでいちいち確認に行く必要はありません
※自宅等不動産がある場合、法務局の手続きもありますが司法書士
依頼の場合、基本料金だけで10万円~だし、ちょっとした不動産
なら30万円ほどの費用が掛かっても不思議ではありません。
自分でもできる事なので費用を抑えたいなら自分でする事です
いかがです?『※』の部分は上記を少しだけ掘り下げた内容でしか
ありませんが、これが現実にしなければならない事の一部です。
問題なのは、対象者自身も何をすべきか知らず、甥姪、兄弟姉妹も
もっと簡単に考えている人が殆どという点です。
人は誰でも必ず終幕を迎えるのですから、その時、何をどうするか
間際でなく事前に決めておくべきだということです。
また人は痴呆になると金や物への執着が強くなるタイプの人もいる
わけで・・・そうなったら誰にも教えようとしません。
でも独居老人は増えるばかりです。
そこで提案!
上に書いた『公正証書』を残しておくのが最善策に思えるのです。
(1)亡くなった後で世話になりたい人と全ての内容を決める
(2)利害関係の無い成人2名を連れて公証人役場に行き、口頭で
遺言書を作成します(5千円(100万)~4.3万円(1億))
・確か自宅に来て貰うこともできるはずです
(3)その後、気が変わったら改めて書き直せば良い
お年寄りが良くくちにする「人に迷惑をかけたくない」が本音なら
しっかり決めておく以外に方法はないのです。
あなたの親戚に最後を看る必要のある人がいたら、まだ元気なのに
亡くなった後の話しなんて・・・など余分な神経は無用です。
悲惨な結果にならない為に、ちゃんと話しをし、対処方法を決めて
おくべきです!と言い切れるハッキリした事実であり現実なのです。
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