午前9時の電話、自宅で亡くなった母親が警察に連れていかれて、

4時間ほどで帰されると言われたが、お金もなく相談したいとの事

午前11時、電話をくれた故人の娘さんだと言う初老の女性が来館。

今朝、日課の散歩をしながら、いつもと違う道を通ったら、あんし

ん館外にある懸垂幕を見つけ、今日にでも相談に来るつもりで家に

戻ったところへ母親逝去の知らせが入ったそうです。

依頼は直葬のみ、墓は地域墓地の納骨堂ロッカーがあるという。

暫し話をしていると、いつも診て貰っていた医者の名前が出た。

「えっ!? それなら夜中でも来てくれるでしょ!?」

「あれ、そうなんですか? 兄が警察に電話しちゃったんだね」

その数時間後、警察署の裏にある安置所にお迎えに行くと、全裸の

ままステンレス台の上に寝かされているお婆ちゃんを搬送シートに

包んで、あんしん館まで搬送しドライアイスで処置してご安置。

子供達三人が集まり手続き、直葬の流れ等々を説明してから聞く。

「なんで○○診療所に連絡しなかったの?」

「いや、連絡したけど電話に出なかったから警察に・・・」

流れとしては間違っていませんが、明け方誰もいない診療所に電話

しても誰も出なくて当然・・・

事前にもしもの時は、それが夜中だった場合はどうすれば良いかの

確認をしておかなかった・・・それが警察が入り4時間も取り調べ

のような時間を過ごし7千円ほどで済む死亡診断書に4万円も払う

結果となったのです。

何度も書いていますが、自宅で看取るなら、どんな時間帯でも死亡

診断書を書いてくれる医師と、色々なケース確認をとっておかなけ

れば駄目なのです。

大型の総合病院の医師は間違いなく来てくれませんし、連絡もとれ

ないでしょう。 個人医の多くは電話にさえ出ないでしょう。

必要なことを書いておきますから、みなさんの親戚、友人、近所に

自宅で看取る方がいたら教えてあげてください。

1.自宅看取りをしてくれる医師を調べる(死亡診断書を書く)

 (友人知人、訪問介護、訪問看護の人達が良く知っています)

2.対象者の診察をして貰い、もしもの時は死亡診断して貰えるか

  確約を貰い、その時の連絡方法も確認しておく

 (確認済みなら、夜間の連絡が取れなくても、朝に連絡が取れて

  死亡診断して貰えるなら問題ありません。 その場合腹部には

  氷、アイスノン等を当て冷却しておきましょう)

3.朝起きたら亡くなっていて、救急車に連絡しても、病院に搬送

  されても、警察に連絡が行くので警察が入ります

》警察が入った時・・・入るのは凶悪犯罪担当の捜査一課です

最近は家族に殺されるニュースもあり、疑って掛かるのは当然です

から、身に覚えのない家族は腹が立つでしょう。 

疑惑が晴れれば普通に優しく話してくれますが、それが彼らの仕事

ですから、疑うのも当然の仕事なのです。

警察だけでなく、死亡診断をして貰える医師の確保が無いと下記の

ような様々なデメリットがある事も理解しておきましょう。

※ 警察は仕事柄疑ってかかります。4時間は調べられる

※ 近所に家族関係の聞き込みをするので後で近所への説明が必要

※ 検案書は安くて2.5万円~10万円ほど掛かります

※ 警察での引き渡しは全裸です

※ 病院での逝去のような遺体処置はされていません

※ 検視に時間が掛かれば死臭がすることもあります

そして最後に・・・

我々の経験で言うと、自宅の逝去は年寄だけでない事です。

僕も一緒ですが、近所の医師と上手に繋がりを持っておく・・・

或いは自治会、町内会などで医師との繋がりを持っておく・・・

勿論、生きている時のほうが大切ですが、万が一の対処方法を具体

的に町内、自治会等で明確にしておけば、過剰通院する大型病院で

やたら長時間待たなくても済むし、地域の医師にとっても、地域の

人達にとっても、高齢化が更に進む時代背景を考慮すれば尚更の事

必要な対処だと思うのですが・・・

昔のように家族一人一人のことを医者が知ってて、長年診続けてる

患者のことも何でも知っているし、家族も信頼している関係・・・

良い事は時代をさかのぼり、昔に戻っても良いのでは?

今回のブログを自治会、民生委員の人達が見たら、是非とも迅速に

話しを進めて欲しいものです。

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