本日午前10時半頃、インターフォンが鳴り葬儀のことが聞きたいと入口映像を見ると

3名が来館されたようです。 「少しお待ちください」と伝え待合所に行き座って話しを

始める。  「誰かお急ぎの方がいらっしるのですか?」「はい・・」いつものパターンと

いつものように『葬儀は大事、でも残る家族の生活はもっと大事』『葬儀は絶対無理を

してはいけない』等々いつもの話しを始めると「家族葬が・・・」と言うので宗教者も

安置も全て揃った299.000円+税の家族葬パックを簡単に話す・・・「やっぱそれくら

いは掛かりますよね・・」と超低料金の家族葬パックでも、料金の部分が気になるよう

なので「ところで墓はあるの?」と聞くとキッパリ「ありません」と答える。

ならばと70才以上限定の直葬+散骨10万円パックを勧めるとホッとしたようだ。

改めて対象者の事を聞くと沼田市民だと言うが、長女が前橋市民だと分り、それならば

長女が申請者になればお父さんは無料で火葬できる事を伝える。 沼田市は市民でも1万

円の火葬料が必要な市だし、入院先は前橋よりの高崎の病院らしいので、あんしん館に

安置して火葬が、この家族の場合は最善策だと色々説明してから、改めて聞いてみる。

「ところでお父さん、今はどんな状態なの!?」 すると「実は亡くなってるんです」

「え!? 亡くなってる? いつ?」「私達も突然だったのですが、午前7時頃です」

「ちょっと待って・・・もう4時間経ってるけど、その病院だと冷蔵庫ないから病室に

いるってことだよね? よく病院が置かせてくれてるね」「そうなんですよ。 何度も

催促されてるけど、その度に、もう少しだけ・・・って粘ってるんですよ」だそうです。

すぐに病院に戻らせ、我々も搬送準備をして出発、病院に到着、搬送してあんしん館に

戻ると、搬送時に言われた個室安置を済ませた頃、家族も病院から到着し、末期の水を

とって線香を供えると改めて確認をする。

「明日午前9時30分に斎場で待ち合わせ、約70分間の火葬中は無料の休憩所で待機して

拾骨後、焼骨は一部を家族に渡し、後は散骨で良いですね」「はぃ、お願いします」と

確認を終わると、家族はそれぞれ用事を済ませに、我々は死亡届と火葬手続きをする為

市役所へと向かう。 さすが3月は人の出入りが多く、市役所はいつも以上に混雑して

ましたが、30分ほど待って手続きを始めます。 千明が手続きしている間携帯で遊んで

いると、暫くして「娘さんと故人が繋がらず、火葬許可がでません」と千明が来る。

『ん? どういうこと??』すぐにカウンターに行き事情を聞くと、故人と申請者との

関係が分らず繋がらないという・・・「えっ? だって長女でしょ!?」と言った直後

事務所で話していた時「うちの両親ずっと長年一緒にいるし、自分達は子供なんだけど

夫婦として籍に入ってないんですよ」と言ったのを思い出したのです。 

 お父さんが外国国籍であった事から、全員お母さんの子として登録され、お父さんは

戸籍上は他人ってことになるのです。 死亡届(火葬申請者)には親、同居者、家主、

地主、家屋管理人、土地管理人等、後見人、保佐人、補助人、任意後見人が成れる訳で

戸籍上が他人では申請者になれないのです。

とすれば、同居人であるお母さんは申請者になれます。 直ちにぬまた聖苑に連絡をし

5日午後2時に空きがあると分り予約を済ませます。 

結局、明日は前橋から車で1時間北にある沼田市で火葬となりました。 しかしこれが

お母さんであったなら、当初予定通りの火葬で全く問題ありません。

今回のようなケースは以外に多く、死亡届は誰でも申請者になれる訳ではない事だけは

覚えておいてください。 誰でも申請者になれると思っている人が、以外に多いのって

昔は近所の隣組の人達が死亡届を出しに市役所にいった事から、誰でも申請できるって

思い込んでる人が多いのかもしれません。

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