昨日2月28日午後5時過ぎ、事前連絡もなく中年夫婦が来館されました。 夕方以降に

突然来館される方の特徴として、殆ど対象者が終幕間近で急いでおられる事が多いので

前振りは省いてすぐに本題に入ります。 案の定、夫の兄が肝不全で入院先の病院から

いつ心臓が止まっても不思議でないと言われ、ネットで知った「あんしんサポート」が

開いている事を願いながら都内からレンタカーを借りて来たのだという。

 内情を聞くと対象者家族は、とても一般的に言う葬儀が行える経済状態ではないだろ

うことが分り、もしもの時は『あんしん館で納棺安置の直葬89.000円+税」を勧める。

 都内でレンタカーを借りて来て、泊まれる場所はないであろうと推察、車には小学生

らしき息子が乗っていると分り、こんな提案をしました。

「今の話しを聞いていると、今晩にも病院から電話が来る可能性があるけど、都内から

来るとしたら、どんなに急いでも2時間は掛かるし、夜中ならレンタカーを借りるのも

簡単ではないでしょうから、今から病院に行って担当医か看護師さんに、もしもの時は

NPOあんしんサポートに全て依頼してあるから、遺体と死亡診断書を渡して欲しいと

伝えてくれたら、あんしん館で納棺安置して、最短の火葬予約日時をお知らせします。

あとは死亡届に必要な事項を全て書いておいてくれたら、火葬の日時に合わせて来れば

良いですよ。 それなら安心して居られるし、体力的にも楽だし、3人の子供達も心配

しなくて済むからね」 すると「本当ですか!?そこまでして頂けるのですか。 是非

お願いします」と入会手続きを済ませ、死亡診断書記載内容書き、認印を置いて何度も

深々と頭を下げて病院へ向かったようです。

 医師からの余命宣告と言うか、最後通告と言うか、普通にある事で一週間は持たない

と言われた人が、それから数年生きたなんてのも珍しい話ではない。 対象者が50代と

なれば尚更のこと、医師といえども終幕を的確に判断するのは至難の業でしょう。

ところが弟夫婦が帰った直後、納棺安置の準備を始めた自分がいて、自分でも何で動い

たのか分らない言動・・・納棺安置の準備が終わってから「あれ? 何で準備始めたん

だっけ?」って感じでしたが、まぁ設立当初から時々ある事なので、きっと夜中にでも

電話が入るだろうなと思い、少しでも休んでおいたほうが良いと午後8時過ぎ、仕事を

終えて自宅に戻り、足を洗って寝室で着替え、布団に入り野菜かりんとうを一本くちに

入れた午後8時45分、千明から電話が入りました。 「病院からの連絡で対象者が逝去

お迎えに来て欲しいとの事で45分後に行くと伝えました。 私はドライアイスを取りに

向かいます」との連絡に飛び起きて自宅を出発、搬送の準備をしてドライアイスを待ち

予定通り、病院へのお迎え、納棺安置をし線香を供えると、都内の弟さんに電話をして

一連の流れと3月2日午前10時の火葬予約を取ったので、9時30分には前橋斎場に来るよ

う伝えたのです。 本日1日死亡届を済ませましたので、明日火葬場で家族と合流して

火葬、集金、拾骨で今回の葬儀は終了となります。 拾骨後、市役所で所定の手続きと

場合によっては納骨や、今後の手続きをしても当日中に都内へ戻れるでしょう。

ちなみに料金は89.000+税=96.120円で一切の追加はありません。

家族目線の葬儀とは今回のように下記の動きを代行してあげるケースもあるのです。

『夜中に病院から電話で起こされレンタカーを借りて群馬の病院まで移動』

『安置先に行き、葬儀の打ち合わせを済ませてから都内の自宅に戻る』

当人達にとっては大変な労力と費用を代行して貰えるのは助かるようです。

これは一例ですが、このように家族毎に抱える課題は様々なのが現実です。 それらに

可能な限り対応した葬儀を行う為の事前相談であり、入会であると同時に大きな葬儀を

抱えていると動きが取れない事もあって、出来れば大きな葬儀の依頼は避けたいのと、

大きな葬儀のできる家族は、あんしんサポートで無くても何処の葬儀社でも葬儀できる

経済力を持っているのも理由のひとつです。

 あんしサポート以外頼れない会員家族にとって、最後の砦を見つけてようやくホッと

できたのですから、そんな家族からの依頼だけは何が何でも受けねばなりません。

だから・・・いつでも一軒だけは受け入れられるだけの余裕は必要なんです。 

僕の体力的な限界があるのが本音ですけど・・・

  ここまで書いた時、斎場から電話で名前の漢字が登録されている文字と、診断書記載

文字が違うのですがとの連絡が入りました。 役所ですから融通は利きません・・・

すぐに病院に電話を掛け担当医が出勤している事を確認、医師にその旨を伝え診断書の

再交付をお願いしました。 千明が病院に向い、受け取って斎場に再提出をすれば完了

となるでしょうが、明日の火葬予定を変更できませんからね・・・ こんな事もたまに

起こりますが、我々は臨機応変にフットワーク良く迅速に動くのが最善です。

ついでに料金の追加はありません。 家族の責任じゃないしね。

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