葬儀支援を始めて7年、いつの間にか僕の中で、出来れば依頼を避けたい葬儀が二種類

あるのは感じていましたが、今回その二種類揃った葬儀が会員さんや以前葬儀をされた

方々を通して入ってきました。 出来れば受けたくない葬儀とは・・・

1. 子供や若い人の葬儀

 葬儀に関わる誰も同じかもしれませんが、子供を亡くした両親の心境になってしまう

せいか、 もっと生きたかったであろうその子の無念さや、悔しさや、怖さを考えると

湯かんをすれば家族より先に泣き出す始末です・・・人の死に涙できるのは、涙を流す

ことの無い人よりずっと人間味があって良いとは思うのですが、90才まで生きた老人の

葬儀とは違い、悲しみに暮れる家族がやっと我慢して頑張って葬儀しているのに、僕が

悲しみ、辛さに追い打ちを掛けてしまうような気がするのです。 

自分が納棺師を行うようになってから、何百人の納棺をしたのか分りませんが、今でも

慣れることなく、時々涙するのが現実です。

2. 一般葬儀(会葬者が増えれば増えるほど・・・)

 過去の葬儀経験と、葬儀経験者の話しでも聞くのが、親戚や会葬者への対応に神経を

使い気がついたら遺骨になっていた・・・悲しんでいる間も無かったというものです。

家族毎に違う、家族の持つ雰囲気の中で温かく送ってあげられたと、残る家族が思える

葬儀が、僕の、あんしんサポートの葬儀だと考えているだけに、何百人の大きな葬儀は

どうしても家族が対応に追われる結果とならざるをえません。

引き受けた時は分りませんでしたが、今回はその双方を併せ持つ葬儀となるのが分った

だけに、どうしたら少しでも家族に後悔の残らない、温かく送ってあげられたと思える

葬儀期間になるのか、我々ができる部分はどこなのか!?と考えました。

① 突然逝去した子供の死を少しでも受け入れられるよう1日多く自宅にご安置

② 期間中の夜を使って家族で写真を見ながら、好きな音楽をかけて、好きな食べ物を

  食べて一晩中でも良いから話してくださいと伝えてあります

③ 湯かん納棺は前日の午後あんしん館で行うことで自宅のように親戚への接待をする

  必要がなくなり、食事なら皆で何処かに食べに行けば、その時にも故人の話ができて

  供養になる・・・更に家族はすでに数日間まともに眠っておらず、葬儀で体調を崩さ

  ない為にも、前日湯かん納棺後は家族親族が外で食事をすれば、自宅で行うよりいつ

  までも人がいることも少ないと考えて、あんしん館で行う提案をしたのです。

こうして考えると、我々が家族に寄り添える事など、たかがしれています・・・

22日の葬儀がどんな葬儀になるか、葬儀の後で家族がどう思うか分りませんが、社葬

のように機械的な葬儀は苦手ですから、いつも通りできる限り家族に寄り添って、家族

と一緒に泣き笑いしながら家族目線の葬儀期間を貫きたいと思います。 

 改めてこうして書くと依頼された家族が『頼んで良かった』と思えないかもしれない

葬儀を受けるのは嫌なんだと分ります。 引き受けた以上、納得して、満足して貰える

葬儀を提供して当然、そこには葬儀という家族にとっては一生に一度だけの大切な時間

の全てを任された責任と、家族目線を貫く事で家族の心に生まれる『満足』を提供する

ことが僕のプライドなんだという事も分ってきました。

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