⑭遺影写真
大きな式場での一般葬なら、会葬者が間違わないように遺影写真は
大きな式場での一般葬なら、会葬者が間違わないように遺影写真は
必須ですが、家族葬の場合必ずしも必要とは限りません。
最近多いのが叔父叔母の葬儀をする甥姪や、嫁いだ娘達で行う葬儀
など遺影があると後で困ることもあります。
昔は何処の家でも天井下に先祖の遺影が飾ってありましたが、最近
飾らない家のほうが多いように思えます。 甥姪や嫁ぎ先の場合は
飾らないほうが多いでしょう。 葬儀も家族葬なら故人を知らない
人などいませんし、火葬場で位牌や遺影が無くても問題ありません。
そんな時は自宅にある故人だけが写っている小さな写真でも良いし、
遺影自体無くても全く問題ありません。
葬儀で使用した大きな遺影写真は、飾れない場合処理に困ります。
またいつ撮った遺影を使用するか!?については故人が80代以上
なら70代や60代でも構いません。 誰もが知っている頃の写真
を使用するのか一番です。 さらに遺影に拘りがあるなら、事前に
写真屋さん、フォトショップを扱える人に頼んで作っておく事です。
少なくとも2万~3万の葬儀屋さんより安くできるでしょう。
ただ写真額はあったほうが豪華ですし、パック料金に含まれる場合
だけは比較した上で決めれば良いでしょう。
⑮死亡届出・火葬場予約
葬儀社で代行してくれる事の多い項目で、火葬予約は葬儀社に任せ
るのが賢明ですが役所への死亡届は別、手数料2~3千円なら任せ
れば良いと思いますが、葬儀社によっては1万円以上の設定もあり
ます。 それなら自分達で行ったほうが良いとしか思えません。
元々は隣保班の人達がしてくれた事で、何も分らなくても役所に行
けば担当者が親切に教えてくれるはずです(申請者の認印が必要)
■故人の住所・本籍・戸籍筆頭者
■申請者の氏名・住所・本籍・故人との続柄・戸籍筆頭者が分かれ
ばあとは医師が記入した内容の中に必要事項が記載されています。
■親族,同居者,家主,地主,家屋管理人,土地管理人等,後見人,
保佐人,補助人,任意後見人が申請者になれ、親族とは血族6親
等、姻族3親等が一般的で誰でも良い訳ではありません。
■医師記入の死亡診断書コピーは、生命保険、携帯電話解約などで
使用します。 コピーをとっておき必要な時は更にコピーをして
使用します。 再発行して貰うと6.000円+税程度必要です。
また癌保険加入者が癌で亡くなった場合などは死亡診断書に「癌」
の文字を入れた記載を医師に依頼します。
死因を記載しますが「心不全」「肺炎」などの記載になって保険
の手続きがスムースで無くなる場合もあるからです。
⑯枕花(故人の枕元に置く生花)
家族葬なら生花の施主花一対を供える事が多いでしょうから、最善
の方法は施主花を枕元に置き、葬儀にも使用することです。
葬儀前後の2時間だけ飾るのでは勿体ないですからね。
葬儀屋さんに依頼してみるといいですよ。
⑰供物(生花・灯篭類・果物・盛り籠・菓子等々)
灯篭は「旅する故人が暗闇で迷わないように足元を照らす」という
ことですが、ぶっちゃけ葬儀の時は華やかになるし、中々良い物だ
と感じる反面、葬儀後は不要な物・・・という印象があります。
あんしんサポートの祭壇は6対の灯篭類・対の砂糖盛・四華花・造
花の計8対16の飾り物が全てパック内にレンタルで入っています
ので何も買う必要はありませんが、多分全国でもうちだけでしょう。
そこで関東圏のようにスタンドや籠盛生花を親戚などが供えてくれ
る習慣のある地域は、次のような方法も覚えておくと良いでしょう。
■棺の中に入る生花、葬儀後自宅に飾る生花以外は無駄になります。
ずらーと並んだスタンド生花に満足したいなら問題ありませんが
葬儀後は無駄になりますから、必要量以上になる時は親戚などで
言い易い人からの生花は盛り籠にして貰えば、缶詰などは食べら
れるし、新盆に使える灯篭にして貰うのも方法です。
■自宅に持ち帰りたい生花は、オアシスの入った籠盛に刺して貰え
ばそのまま自宅の後飾り祭壇に飾れるし、花のもちも良いです。
■故人の枕元に供えるのは、これといった決まりはなく故人が好き
だったものを供えてあげましょう。
⑱湯かん納棺
湯かんとは故人の手足や身体をぬるま湯で拭いてあげることです。
湯かんには昔から行ってきた手足を拭く簡易湯かんと、最近は専門
業者湯かんの2種に大別できます
前回書いた「我が家にとって要不要かの判断基準」をもう少し掘り
下げると「自分が故人だったなら・・・」と言い換えられます。
■見ず知らずの人が複数名来て、自分を裸にし風呂に入れて洗って
くれたあと、髪を整え、白装束を着せてくれ、化粧をしてくれる
さて、あなたはして欲しいですか? 欲しくないですか?
この質問、納棺師を始めた当初から家族親族に聞き続けてきましたが
ほぼ全員がして欲しくないと言います。
なのに実際は業者湯かんをされた家族も沢山いる・・・ちと不思議な
現象の理由は葬儀社の営業方法によるものです。
「故人はずっと寝たきりで、お風呂に入りたかったでしょうね。なら
お風呂に入れてあげてはいかがですか? 素人さんではできませんが
専門のプロが風呂に入れて身体も頭も綺麗に洗ってくれて、サッパリ
してから髪を整え、綺麗に化粧して、白装束で旅支度を整えます」
こう言われたら、そうだな・・・してあげようって思って当然ですが
自分は見知らぬ人にして貰うなんて嫌なんでしょ?
なら故人だって嫌でしょ・・・
葬儀で使用する物、儀式などの全てを『自分が故人だとしたら!?』
と考えるのが最善の方法です。 自分がして欲しい事はしてあげるし
自分が嫌なことは故人も嫌だと思えば後で後悔もしません。
書き始めてみると、中々前に進みませんがよくある建前論でなく、又
マナーと称した意味不明な視点でなく、本音と家族目線で書いている
事に意味があるので仕方ないですね。
今書いて思ったのですが「葬儀のマナー」とか「常識」の言葉に惑わ
されないようにしてください。
実際葬儀をしている僕からみると、くだらねぇ・・・としか思えない
内容のほうが多いのと、評論家は評論家でしかないってことです。
評論家がどんなにあがいても、実際に葬儀をしている担当者に勝てる
ことは絶対ありません。 それを他で例えるなら・・・
税理士や、経営コンサルタントが「顧客の獲得と資金繰りとキャッシ
ュフローの改善が必要ですね」と分かったような顔をして言います。
これを聞いて「そっか!」なんて思う経営者は一人もいません。
顧客の獲得ができていれば経営内容は良くなるし、キャッシュフロー
とはお金の流れのことですから、資金繰りとは一体のものです。
お金の流れと、資金調達と、お客様の獲得・・・って誰が考えたって
当たり前のことでしかありません。
経営者が聞きたいのは『何をどうすればお客様が増えるのか!?』
『お金の流れと資金繰りに困らない為には、何をどうすれば良いか』
しかし実践経験はないのですから、聞いても仕方ないと思うのですが
未経験の人の意見でもそれらしく聞こえると信じちゃう人もいる。
聞きに来ている人のほうが講演している人より、ずっと本当の経営を
知っているのに・・・不思議なことです。
特に葬儀は「何が分らないのかが分らない」それほど知識を持たない
人が多いだけに、何を言っても信用しちゃう人が多いだけに恐いです。
あらー・・・またまた横道にずれちゃいました・・・
これから一人は「湯かん納棺」と、もう一人は「枕経」があります。
そろそろ準備に入るので、続きは次回にしたいと思います。
↓↓↓↓
にほんブログ村
ひとつひとつの葬儀を確認・反省・向上する為に書く実践日誌でもあり、
これから葬儀を経験される方々が後悔しない為に役に立てたらとの
思いを込めて書いています。 宜しければクリックをお願いします