昨日の湯かん納棺、いつものように家族と僕で笑ったり、泣いたりの

1時間が終わりに近づいた時、きっかけ忘れちゃったけど「この場で

改めて言っておくね。 葬儀って家族との別れという意味では間違い

なく必要な時間だと思う。でも葬儀で絶対に無理はしちゃ駄目だよ。

病院や施設費用は思ってるより多額になるから、終幕の時が迫ってる

のにお金が残ってないって事だってある。 そんな時は無理をせず、

今できる範囲の葬儀をするのが大原則だと覚えておいてね」

普段は湯かん納棺で語る事の無い話しをすると、それを聞いた一人が

「そういえば先日、テレビで葬儀品の原価がいくらだってやってた」

と言うのです。 詳しくは聞きませんでしたし、僕も見てはいないの

ですから、番組の評価はできませんが、今年に入って「葬儀品原価」

うんぬんというテレビ番組の話しを何度か耳にしています。

もしかして、葬儀品原価の番組が増えているのでしょうか?

っていうか・・・それって何の意味があるのか分りません???

原価はこんなに安いのに、こんなに高く販売してますってこと!?

中には「祭壇や霊柩車は使い回しだから・・・実際の原価は」という

話しも家族から出ましたが、その場でこんな風に答えました。

「何の意図があって原価の話しをするか分りませんが、原価がいくら

なのかは家族にとってどうでも良いことです。 でしょ?

なら1000万円の車の原価はいくらだと思いますか? 或いは重粒

子線癌治療照射1回でも314万とか、もっと言えば骨董品の皿1枚が

数百万円とかも原価ではなく、そのものの価値による料金問題です。 

使い回しで言えばホテルに泊まるって、アメニティー以外は全て使い

回しだけどホテルの部屋が高過ぎる!って叩かれた事はない。

日本人がゴシップ好きなのは、昔から週刊誌を見れば分る通りだけど

誰かを悪者にして、視聴率を稼ぎたいって事なんでしょう。

どんな内容の葬儀がいくらでできるか!? という事と、葬儀が終わ

ってから家族の中に残るのが、後悔なのか、満足なのか!?って事が

問題なのでしょ? だからね今日の葬儀が終わって支払が終わった時、

家族の中にどんな感覚が湧き出てくるかじゃない?」

家族親族の全員が大きく頷いた瞬間でした。

正直なところ、今の葬儀費用は高過ぎるとは思います。

葬儀社だけでなく、宗教者謝礼、料理、返礼品など過去の慣習自体に

大きな課題があるように思えます。

また悪徳葬儀社も実在するのでしょうが、どんな業界にでもある事。

心配なのはテレビの影響で消費者が間違った認識や判断をしたり、偏

った見方をしたり、過剰な反応をすることです。

そのひとつにテレビで宣伝しているから大丈夫・・・とか、誰でもが

知ってる名前だから大丈夫という感覚を持つことも多いはずです。

これって「〇〇百貨店で売ってるから一流だよね」ってのと一緒。

一流の定義そのものが間違ってます。 

一流とは何処で売っているかでなく、誰もが納得できる品質のものや

ことを、いつでも同じ水準で提供し続けている物や事なはずです。

葬儀に例えるなら「内容」「品質」「人」「料金」の全てがいつでも

満足する葬儀を提供し続けている葬儀社が一流なはずです。

何かをテレビで放送すれば、スーパーの店頭から物が無くなるほどの

影響力を持っているのが放送メディアであり、だから恐いのです。

何度か書きましたが、次回にでも葬儀社の料金比較方法を再度書いて

おきますので、参考にしてください。

その意味ではネット広告も同じで・・・

葬儀社紹介業、いわゆるブローカーは沢山ありますし、年間施行数が

数千施行・・・うちでは到底考えられませんが、そんな数字が出せる

のは紹介ブローカーだからだと思う。 

北海道から沖縄まで全国で利用可能な葬儀社は間違いなくブローカー

ですが、料金の統一はできても品質の統一など絶対にできません。

何十、何百の葬儀社が行えば、較差があって当然だからであり、その

管理など到底できるものではありません。

同じ社内でさえ難しいのに、別経営の葬儀社が行う葬儀なのです。

相当な違いがあるはずですが、利用者自身が比較できないだけの事。

原価がいくらかなど全く無意味であり、消費者にとって本当に必要な

情報がどんなことか・・・どうすれば後悔せずに済むかは次回です。

↓↓↓↓
  
にほんブログ村


ひとつひとつの葬儀を確認・反省・向上する為に書く実践日誌でもあり、

これから葬儀を
経験される方々が後悔しない為に役に立てたらとの


思いを込めて書いています。 宜しければクリックをお願いします