商売とは・・・この質問に対し時々聞く言葉があります。
利用者(消費者)の利益を第一に考え続ければ、必ず自分達の利益も
利用者(消費者)の利益を第一に考え続ければ、必ず自分達の利益も
出てくるはず・・・という理論です。
葬儀の仕事をする前は25年間美容業の社長をしてきましたが、僕の
中には若い頃からの理念があり実践してきました。
「我が店はお客様の為にあり」 まさに上に書いた通りの感覚です。
そのせいかどうか定かではありませんが、倒産することもなく25年
継続し、今は経営者こそ代わりましたが継続営業しています。
美容業のかたわら、葬儀の仕事を始めた頃、今まで全く無関心だった
葬儀業界を見渡してみると、大きな建物があちこちに建ち、お金さえ
出せば大抵のことはして貰える事が分りました。
ならば地元の個人葬儀屋さんは・・・と見ると大手と同じ感覚の商売
をしているのです。 同じ土俵に立って勝てるはずありません。
また葬儀屋さんの中に「人が嫌がる事をしてあげている」感が強くて
料金は高くて当然と考えている人も多かったように感じました。
一方、利用者側を見渡すと3万、4万の国民年金で生活する人も多く
医療費、施設費が大きな負担になっており、金銭的理由で施設に入れ
ない人達はいくらでもいます。
それでも自分達で葬儀はできないからと、高いのは承知で依頼をする
わけで納得している訳ではありませんでした。
利用者と施行者の間に大きなギャップがあるのはすぐに分りました。
葬儀は宝石や旅行とは違い、全ての家族が対象となる出来事ですから
この状況が長続きしないのは、以前婚礼の美容着付を数件のホテルで
行ってきた経験からすぐに分りました。
以上の流れで次のような目的意識を持って始めたわけです
■ 「我が店はお客様の為にあり」をより強く実践できるはず
・団塊の世代が亡くなる20年先まで葬儀数は右肩上がりとなる。
ならば薄利多売が可能となる
・利用者の利益、利用者の希望に可能な限り近づければ、きっと
食っていけるだけの利用が生まれるはず・・・もし食える状況に
ならないとしたら、俺達の政策が間違っているだけのこと
■ お金を出せば大抵の事はできる葬儀業界って事は、お金が無いと
火葬すらできない現実でもある。 お金が無くても人は死ぬ訳で
お金が無くても死ねるようにすればいい(5万円火葬支援パック)
それから7年の月日が流れ、利用者の人達に必要なものを教えられて
「散骨場」「安価な安置室」「少数の式場」「永代供養墓」と形ある
物の他に「依頼時間帯による追加なし」「寝台車の距離追加なし」を
始めとして「安価で依頼できる宗教者(檀家にならない)」等々あら
ゆる部分で改革してきました。 そのひとつに我々の仕事着もあって
葬儀社の人は黒服を着ていますが、うちは当初からジャンパーです。
我々の行う仕事はスーツを着てする内容でない事、葬儀のとき家族や
親族だけでなく、会葬に来られた人にも、業者だとすぐに分るのです。
うちは一度も言われてませんけど故人に失礼・・・なんて言う人って
いるかもしれませんが、裸なら失礼だけど、仕事着が失礼と感じる人
なんていません。 それなら綺麗なスーツ姿で、優しい口調であった
としても高額な請求をする葬儀社のほうが失礼なはずです。
また過去に葬家から服装の事で何か言われた経験は一度もありません。
ちと話がずれ始めているので戻します。
家族が無理なく出せる葬儀費用を追求してきましたが、消費税引き上
げで5万円火葬支援パックの継続が困難になりました。
しかし葬儀費用、遺骨供養とお金が掛り、年金は毎年減らされる中、
火葬+散骨+永代供養墓33年間保管=100.000円+税
というあり得ない料金設定を試運転したところ、希望者が多いと分り
12月~本格始動に入ります。
後半部分を読んで何か分りませんか?
弱者と呼ばれる人達、お金が無い人達の希望、要望を真正面から受け
対応するには、全権を持ってないとできないのです。
例えば、会葬礼状の印刷は葬儀の中でも難所です。 何枚印刷すれば
良いのか? 余っても、足らなくても困る・・・しかし考えても答え
なんてでません。50枚は確実だけど、、、80枚は要らないかも、
なんて時は「なら50枚は支払ってください後の30枚は俺が作る」
この一言で話しは前に進みます。
友引があって葬儀日程が決まり難い時、時には友引の日に葬儀をして
翌日に火葬する事も時々あります。
それこそ搬送から始まって葬儀の全てが終わり、納骨まで小さな決定
事項が山ほどある現実です。
人を増やしたとします。 僕は自分の裁量で決めて行きますが、その
全権を全員に渡せると思いますか? 最初は良いでしょうがいずれは
問題となるはずです。人が増えれば増えるほど・・・
ならば、一つの企業の身体を大きくするのでなく、小さな家族経営の
事業体がネットワークを組むほうが、利用者にはメリットがある。
出来れば夫婦で経営してくれるのが理想です。
2人で経営すれば、夜中の搬送も一緒に行けば良いし、自宅に帰って
くるのが遅くなっても理解できる訳です。
》それには2人で、どの程度までの仕事量ができるのか?
》月に何施行すれば食っていけるのか?
》我々が対象とする人達が何を望んでいるのか? 等々・・・
あらゆるデータをとっている最中です。
そう、僕は設立初志である「弱者支援」を変更する気はありません。
僕らが動いて家族が喜んでくれる姿を見ると嬉しくなります。
それを変えるつもりもありません。
これは僕が還暦の60才だから分る感覚かもしれませんが・・・
人は自分が必要とされていると感じる事が生き甲斐に繋がるようです。
以前も書きましたが、60才定年を迎えた人達にとって葬儀の仕事は
非常に良い仕事かもしれないと・・・
でも正直なところ定年になってからでは難しいでしょう。
将来、定年後、生き甲斐のある人生を送りたいと思うなら、そして
葬儀という仕事に違和感、偏見が無く、自身の身体を動かせる気力と
体力があるなら、50代~夫婦で始めてみてはいかがでしょう。
社葬のような大きな葬儀はマニュアル化されている必要がありますが
直葬や家族葬では、マニュアルより人間性のほうが上位にきます。
機械的な葬儀を好む家族なら、すでにいくらでもありますが、家族と
一緒になって家族の一員のような感覚で、余分な費用と思えば家族に
「要らない」と言えて、一緒に泣き笑いできる葬儀屋さん・・・ってのが、
どうも僕の目指す葬儀屋さんの形のようです。
どうも僕の目指す葬儀屋さんの形のようです。
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