昨日は全国的に荒れた天候だったようで、群馬県前橋も大風が吹いて

冬場に吹く空っ風の季節が来たような感じの中のお葬式。

今日は午前中葬家に行き集金、すぐ近くの墓に行き、墓誌彫りの確認

午後1時から事前相談と入会が2名という日でした。

一昨日の午後1時30分、自宅に行き準備をして午後2時前から総勢

20名での湯かん納棺の儀でした。

自宅畳の部屋に正座しての湯かん納棺、僕にとっては辛い時間です。

生まれた家は座敷でしたが、小学校高学年から自分の部屋も含め畳の

部屋はひとつだけの家で育ったせいでしょうか、畳に座っている事が

苦痛で、おしりの下に堅いクッションを敷いて座ります。

今回の葬家は、先月親戚の葬儀をした事もあり、31日に搬送した時

から終始和やかな雰囲気でしたが、湯かん納棺も同じ空気の中で行う

ことができました。

もっとも故人が90才のお婆ちゃんってこともあると思います。

60分の湯かん納棺その後、綿衣裳を付けて、全て終わるまで90分

家族とのやりとりで笑いのあるひと時でした。 葬儀で笑いと聞けば

不謹慎な印象もあるでしょうが、葬儀期間の家族は泣いたり笑ったり

しているのが普通であり、いたって自然なのです。

っていうか、僕自身が親戚のおっさんのような印象になってくれたら

大正解だと思っています。 葬儀の間、お金の話も沢山でてきますが

予算が無かったり、お金がないとしても、それが僕らに言える空気に

なってくれ、家族の財布事情に合わせたお葬式ができたら・・・

それが我々の目指す葬儀の雰囲気であり、葬儀の形です。

湯かん納棺終盤に来ると、膝は痛いし、膝の裏側はズボンで擦れるの

でしょうが、擦りむいたようになる事も多く、辛い時間なのはいつも

通りでしたが、家族の温かい雰囲気の中、時間が進んでくれたことで

僕らの心もホッカホッカだし、今回のお婆ちゃんは幸せ者です。

「豪華な葬儀は出すけど温かみの無い家族」もいれば「お金も掛けず

心も冷たいと感じる家族」もいるし「お金はないけど心は温かい家族」

もいたりと本当に様々なのが葬儀でもあります。

葬儀費用や葬儀の内容とは別に、色んな意味を込めて家族が良かった

と言い、我々も同様に感じる葬儀の共通点には共通点があります。

それが温もりを感じられる葬儀をされた家族なのです。

僕らがどんなに頑張っても、家族の温もりは作り出せません。

不思議なもので、初めはいぶかしげな顔をしていた親戚の人達でさえ、

いつの間にか、家族と同じ温かい雰囲気になっていくものです。

拾骨が済み、自宅の後飾り祭壇にご安置して、みんなが線香を供え、

葬儀の全てが完了したあと、家族と話しをした時も同じ空気のままで

葬儀の4日間が送れたのは僕にとってもいいお葬式でした。

今回のような葬儀をさせて貰う度に思う・・・

またひとつ、僕の中に巣食う、傲慢、強欲、煩悩を、ほんり少し浄化

して貰えたお葬式だったと・・・  こんな家族の為にも、まだまだ

頑張らなければと・・・そして人生50年を過ぎてから、本当に良い

仕事に巡り合わせてくれた親父・・・40年近く会って無かったけど

最後は親として、僕の人生で最後の大仕事に導いてくれた事に感謝。

そんな風に思わせて貰えたお葬式の4日間でした。

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