久し振りに生活保護家庭の葬祭扶助で葬儀をしたが、先日NHK放送

「老後破産の現実」を見たばかりでもあり、日頃疑問を持っていた事

もあってか、制度のあり方と現実に少し考えさせられる。

結論から言うと、どんな制度を作っても解決できない部分は生じると

思うし簡単でないのは確かですが、独居老人や老人夫婦だけで子供の

ない人、子供に障害があるなど、様々な事情で生活が困窮する家庭等

では生活保護の制度があって良かった思う反面、別所帯で普通に生活

する子供がいて親が生活保護の場合生活保護受給者である配偶者に

対して葬祭扶助が
支給される・・・生活保護受給者が葬儀を出す場合は

支給される。 理屈は
分るけど、どうしても疑問を感じる事のほうが多い。

第一に子供達が親の面倒をみる余裕が無いから生活保護を受けている

はずなのに、その子供達の生活が苦しいとは思えない・・・

百歩譲って親の面倒までみられないとしても、親の火葬代くらい出す

べきだと思うのは俺だけだろうか? 生活保護なら基本的に医療費は

行政から出ている訳で、入院中も医療費の負担は極端に少ない。

ならば火葬代くらいは子供達が出して当然に思えてならない。

NKHの放送にもあったが、制度を知り、申請したり、子供がいても

子供達が親の面倒までみられないと宣言すれば、生活保護の適用可能

となる訳で・・・言ったもん勝ち!?的な感じは否めない。

放送を思い出すと、10万円年金のお爺ちゃんが家賃6万円の生活で

電気を止められていたが、引越し費用がなく転居できないとの事。

ならば行政が家賃の安い公営住宅を貸与し、行政で引越し作業をして

あげれば10万円の年金で充分生活可能になるだろうと思うけど!?

葬祭扶助に話を戻すと、うちは今、生活保護だからとすぐに葬祭扶助

申請という感覚はない。 まずは子供達や親戚で火葬費用を出す方向

での打合せから入っているが、NHKを見て思いはより強くなった。

葬儀社も制度だからと何でもかんでも葬祭扶助を申請するのではなく

家族親戚で可能なのか!? 本当に葬祭扶助が必要なのかを判断

すべきだろうと思う。 同じように行政も、特に福祉に関しては決まり

だけで判断するのでなく、人としての温もりと厳しさを併せ持った対応が

必要な時代に入っているのだろうと思う。

本当に困っている人にはトコトン手を差し伸べ、本来不要な人達なら

きっちりはねつける。 それができる人が担当すべき場所だと思う。

前回ブログのように、もう少し値上げしても良いのでは?という人も

確かにいらっしゃいますが、誰でもが無理せず可能な葬儀のあり方を

追及し続けるのは・・・やはり必要だと思えるのです。

以前にも書きましたが300円で食べられるランチもあれば、2万円

ランチがあっても良い、今の自分に最適なランチをすれば良い・・・

自分にあった葬儀の選択ができるだけの幅を創り、ただ安いだけでは

なく安くても立派な葬儀に創り直していくのが、僕らの仕事なんだと

改めて感じさせてくれた「葬祭扶助」であり「NKH番組」でした。

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