先月葬儀、それも火葬だけのお葬式をした家族から、葬儀後に相談が

相次いだが、火葬式を依頼された家族の墓が寺の敷地にあり、埋葬の

相談に寺に行ったら、30万円と言われた人や、初めは40万円だと

言い、少し考えると言うと30万円で良いと言われたとのこと。

正直なところうちに相談されても、どうにもできないのだが、何処に

相談して良いか分らず来たようです。

うちの火葬式を選択する家族の殆どは、ハッキリ言うとお金が無い人

ですから、家族の心理を考えて他の葬儀パックにも触れないし、当然

菩提寺の有無なども触れません。 家族にとって大事なのは自分達の

生活を守れる範囲で葬儀をするのが第一だからで、我々やお寺の為に

葬儀をするのではないからです。

できる限り費用の掛からない方法を伝え、少しでも安心させてあげる

のが、あんしんサポートが存在する使命だと考えるからです。

人に聞いたり、ネットで調べたりして、やっと探し当てた格安火葬式

あんしんサポート火葬式パック8万円+納棺安置2日間9.600+と

消費税=96.768円から国保支給の葬祭費5万円を差し引いた額の

46.768円で何とか焼骨にできるとホッとした家族が、墓に入れる

のは無料か、1万円程度だと思っているのでしょう。 気楽にお寺に

挨拶に行くと30万円と予想外の金額を言われ、中には「お坊さんの

いないのは葬儀とは言わない」と怒られた人もいたりします。

何とも自己中心的な僧侶の言葉である事は間違いありませんが、寺に

墓があるのですから仏教徒と考えれば、ある意味当然かもしれません。

ところが問題はこのあとです。

お金が無くて火葬式を選択する家が、お坊さんに読経や戒名をお願い

して葬儀した場合、お金が無いからと数万円でしてくれるのか!? 

答えはNOで最低30万円、寺によっては最低50万円と言われる事

だってあるからお坊さんを省いた葬儀を家族は選択しているのです。

ただし僕らからみても、立派な宗教者の方も多数おられるのも事実で、

名誉の為に書いておきますが「布施は気持ちだからいくらでも良いん

ですよ」と本音で言ってくれるお坊さんもいらっしゃいます。

残念なのは、多くの寺が高額設定されており、住職からすれば相当な

額の値引きをしてくれたつもりでも、家族にとっては莫大な金額提示

だということです。何度もブログに書いたけど、お金があれば豪華で

派手な葬儀を出してあげたいのが多くの家族感覚なのです。 

でもお金がないから仕方なく、火葬式を選択する・・・くちでは葬儀

なんて・・・と言ってる家族の殆どは内心は違うのが現実です。

殆どの人は見栄や世間体はある訳で、お金が無いと言えないから今の

葬儀を否定するような言い方をして火葬式を選択する・・・内心では

仕方なく火葬式にしたのに、最後の納骨で30万円では意味がないと

いうか、金が無い人に30万円と言える宗教者が問題だと思える。

宗教者とはなんぞや!? 宗教を商売として事業として考える人!?

だとしたら宗教者の多くは商売感覚でしているのですから、依頼する

ほうもお客として依頼するか否かを決めれば良いだけのことです。

嫌なら寺をでれば良いだけのことで、言いなりになる必要はない。

檀家制度の崩壊が始まってるのは、檀家より寺のほうが分ってて当然

ですから、それでもまだ檀家を減らすような対応を続けるなら、寺が

減るのも当然の成り行きです。

僕がここまできつく言うのは、僕らは少しでも安く、少しでも家族が

満足し納得できる葬儀を作りたいと、抑えられる経費は全て抑えてる

だけでなく一番大きな人件費さえ抑え、最低人数で頑張っている訳で

来年から更に引き下げられないかと考え、それで経営がなり立つか?

成り立つには相当数の依頼が必要となり、その依頼をこなせる体力が

あるのか?と考えながら仕事しているのが現実だからです。

中には修行をしたのだから・・・と馬鹿な事を言う僧侶もいますが、

一年程度の修行で、一人前になれる仕事なんて世の中に殆どない。

それと修行とは自身の為にしている事で、修行したから高額な布施を

などあり得ない感覚、うちは位が高いから布施も高いと馬鹿げた事を

言う寺もあったりするのが現実です。 位が高いのは業界の中だけの

ことだからです。 また修行が大事なのではなく利用者が納得できる

技術力や成果があるから、利用者は支払った対価として納得している

訳で美容師、大工、整備士、床屋、料理人などどんな仕事も同じです。

僧侶も同じで何年修行をしたかでなく、導師を務めて貰い読経を聞き

法話を聞いて、この人なら成仏できる! できそうだと家族が思える

だけの人格を備えた人であることが大事なのでは!?

その意味では30万円でなくても、100万円でも、200万円でも

構わないとさえ思う。 ただし、その金額を払う側が、自分から依頼

するシステムでなければならない。 少なくともうちの寺に墓がある

のだから払え、それがうちの決まりですでは、人質をとって無理難題

要求するのと一緒。 だけどこれ葬儀社の話とも似ている気がします。

葬儀が高かった、こんなに高いと思わなかったとか、葬儀社が悪者の

ように言われる事が多いのですが、思わなかったなんてのは消費者の

ほうが問題です。 ホテルをとって一泊20万円とリゾートホテルで

言われたら、そんなに高いと思わなかったでは通用しません。

最初からキッチリ金額提示受けて決めれば良いだけの事。

良い人もいれば悪人もいるように、良心的な商売をする人もいれば、

悪徳商売をする人もいる訳で、葬儀業界も一緒だということです。

ようするに葬儀社は商売なのです。 いくらで販売するかは葬儀社の

自由であり、裏を返せば依頼するしないは家族の自由ってことです。

そう考えれば寺も一緒で、葬儀の布施額をいくらで設定するかは寺の

自由だし、その寺を利用するかしないかは家族の自由なのです。

寺に墓があって問題なら、墓を更地にして返せば良いだけのこと。

そんな事をしたらバチが当たるなんて言う僧侶は霊感商法と同じ発想

だしバチが当たるなら、家族の経済状態を考慮しない住職に対しての

ほうが故人の霊が恨めしく思って当然だと思うけど・・・でしょ!?

納骨に30万円と言われてから慌てるのでなく、葬儀屋や墓を考える

のは身内や近しい人の葬儀が起きた時にでも、しっかり調べておく事

それが当然だと思います。 事前に分れば交渉もできるでしょうし、

葬儀に必要な布施額も分るのですから、我が家でお願いできるか否か

決まったら、時には寺を出る準備が必要な事だってあるでしょう。

いつも言ってもいますが「葬儀は大事、でも残る家族の生活はもっと

大事、だから絶対に無理をしてはいけません」これを葬儀社だけでは

なく葬儀にまつわる全ての費用に対して徹底することです。

それが後悔しない葬儀に繋がるのは間違いありません。

↓↓↓↓
  
にほんブログ村


ひとつひとつの葬儀を確認・反省・向上する為に書く実践日誌でもあり、

これから葬儀を
経験される方々が後悔しない為に役に立てたらとの


思いを込めて書いています。 宜しければクリックをお願いします