前回、紹介葬儀社の実態とネット掲載されているイメージに違いがある

はずだと書いた理由は、紹介業を始めようとした僕自身が、紹介を断念

するだけの理由があり、葬儀は自分達の手でするしかないと考えた本人

だからです。 当時の僕はずぶの素人だった訳で、皆さんと同じです。

初めての葬儀依頼を受け近くの葬儀屋さんに依頼、葬家でもなく、葬儀

屋でもなく冷静に客観視できる立場の葬儀だった事もあって、葬儀屋と

話せば当然と言えば当然だけど、業者側の裏話になる。

あまり余裕の無い家だったこともあり、お墓のある菩提寺に一緒に行き

お布施交渉をしたり、どうしたら少しでも安く、葬儀の形ができるかを

喧しい親戚が帰ってあとで、夜中まで相談したせいもあるのでしょうが

自然と家族目線になっていたようです。

ところが葬儀屋さんは、「人の嫌がる仕事をしてあげるのだから高くて

当然ですよ」と我々に葬儀屋のなんたるかを教えてくれるかのようだ。

何事も全て『お金』で動く・・・金にならなきゃ動かないという感じ。

昨日のブログで『親の葬儀で葬儀屋に憤慨して自分も葬儀屋になった』

とか『葬儀に感動して葬儀屋になった』人が多いようだと書きましたが

憤慨したなら良い葬儀屋さんじゃないって事でしょ・・・

その人は葬儀屋さんになったけど普通ならない。 けど腹の立つ葬儀屋

なんていくらでもあるって事です。

僕自身その葬儀屋に腹が立って仕方ありませんでした。 葬儀の翌日、

その社長をちと怒鳴りつけたくらいです。

問題は依頼する家族側にもあって、どんなに雑な湯かん納棺でもそれが

普通だと思ってしまうくらい知識がない。

その証拠にうちの湯かん納棺を経験した人の多くが「こんなにも丁寧な

湯かん納棺は初めてです。 ほんとうに良かった」と言ってくれる。

言われるのは嬉しいが、そこまで言われるほど丁寧だと思えない。

一部はホームページの動画でも分かるでしょうが、故人を挟んで家族と

対峙する形で座って話している場面が湯かん納棺の儀です。

以前は納棺師を依頼していたので、普通の葬儀社が何をどんな風にする

のか全く知らないし分らない(知りたいとも思わないし関係ない)ので

うちの湯かんをザッと書くと・・・

① 合掌

② 湯かんとはの説明(手足を拭く・一緒に拭い去るべきもの説明)

③ 順番は喪主から座った順(皆近い人達だから順番等どっちでも良い)

④ 拭いてる間に供養の話、十三仏の話、四十九日の話など

 (十三仏は掛け軸を寺で貸してくれるが理由は言わない為に話す)

⑤ 続いて納棺の儀

⑥ 白装束をひとつひとつ説明し、縛り方も説明

⑦ 縛れる状態まで納棺師が主導、縛りは家族親族全員にして貰う

⑧ 旅支度が整うと六文銭(三途の川の渡し賃)を全員から貰う

⑨ 故人に持たせる

⑩ 故人の好きだった洋服を上から掛ける

⑪ 棺の布団を掛け、杖を入れて、うちでは女性に香水を掛けて貰う

⑫ 納棺後、時間があれば守り刀、枕団子、六道、塔婆などの話をする

⑬ 一旦合掌で締め、手を拭いてお清めをしてから焼香

⑭ 綿衣裳があるパックは、この時点で綿衣裳

⑮ 全員の手で棺のフタを閉じて湯かん納棺の儀終了

以上で約1時間(綿衣裳があれば30分追加)です

多分、普通の湯かん納棺だと思うのですが、これに感動する人が多いの

だから、もっと簡単な湯かん納棺が多いってことでしょう。

何百回葬儀をしても、やっぱ湯かん納棺の時間が一番家族の手で送って

あげる・・・という雰囲気も実感もある時だと感じます。

時々葬儀の後悔を書いたり読んだりしますが、その中で多いのが費用と

して書かれているけど、もう少し深く考えてみましょう。

費用が高い = 料金に見合った内容でないって事でしょ?

『♪お値段以上、ニトリ♪』ってテレビでCMがあったけど、その通り

料金以上の価値を感じれば、高いとは言わないのです。

これもホームページ動画の中で家族が言葉にされています。

料金の安さは間違いなく必要だけれど、家族が満足できる内容も伴って

初めて納得の・・・後悔のない・・・って言葉になるんじゃないかな。

試しに葬儀した家族に「湯かん納棺の儀ってどうだった!?」って聞い

てみてください。 どんな答えが返ってくるか・・・

① あまりよく覚えてない

② 手と足は拭いたけど・・・なんてのが圧倒的に多いはずです。

中には足袋など白装束は上に置いただけ、、 とか投げ入れてたなんて

のもある可能性大です。 10軒聞いて何軒が上のように答えるか・・

葬儀社紹介で来る葬儀社って、そんな葬儀社を紹介してくれる訳です。 

「うちでしっかり管理してます」なんてのはあり得ません。

葬儀の期間中ずっと側に付いているなら話は別ですが、そうでなくては

管理など絶対にできません。

初めての葬儀、初めての依頼は、僕自身が家族とずっと一緒にいたから

分かったことであって、家族からは何も言われていません。

ようは家族は分らない、、葬儀の知識など全くないからです。 だけど

葬儀から少し経つと、後悔がついてまわる・・・みたいです。

葬儀社毎に考え方も立ち位置も様々ですし、何が良い悪いの問題でなく

自分達家族の思いと、葬儀社の立ち位置がマッチングすれば良いだけの

ことだと思います。  

この時、初めて見ず知らずのご遺体を意識して見たのですが、思っていた

ほど嫌悪感もなく、直視できたことも、自分達の手で葬儀を行う決定をした

理由のひとつなのだろうと思います。

ほんとは「だから俺達がやるんだ!」って書けばかっこいいのでしょうが、

この時点では間違いなく、渋々、、嫌々、、だったですからね。

嘘をつき続ける自信はないので、いつも本音だけで書いています。

ちなみに、あんしんサポートの立ち位置とは、家族の財布事情を最優先

した中で、家族の意思を可能な限り叶えた葬儀の企画施行です。

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