今日は「家族で送るお葬式」でした。

湯かんの儀、納棺の儀、お別れの儀の計90分間のお葬式です。

宗教者は入りませんが、家族の手で手足を拭き、家族の手で旅支度を

整え家族で送ってあげたい人のお葬式です。

一週間前の日曜日、突然男性が聞かせてくださいと来館しました。

奥さんのお母さん67才が胃癌の末期で、そう長くないと宣告をされ

以前からあんしん館の前を通っては気になっていたと言います。

親の葬儀経験はあるらしいのですが、よく覚えてないとの事・・・

いつものように火葬式、家族で送るお葬式、家族葬、一般葬と一応

一通り伝えますが、無理はしちゃ駄目だよといつも通りに話しをする。

もしうちなら、入会だけはしておいたほうが良いし、うちでなくとも

自分達家族が後悔しない葬儀社で葬儀すれば良いと、これまたいつも

通りのことを言い帰った翌日、奥さんが来館し改めて説明をするが、

夫婦揃って何をして良いか分らない・・・分るのはあまりお金が無い

ってことだけのようだ。 死亡100万円の保険には入っているとの

ことですが、入院費などの全てを娘夫婦が負担してきたという。

なら100万円から入院等で掛かった費用を差し引いて、残った中で

できる葬儀をすれば良いと話しをすると、昨日きた旦那が火葬式だけ

だと可哀相だから「家族で送るお葬式164.500円」があるって

言ってたから・・・と聞かされる。

追加は無くても葬儀は出来ますが、何か追加したいものはある!?と

聞いてみると葬儀経験がないから全く分らない、どうすれば良いかと

聞いてくるのですから、「葬儀社によっては鴨葱さんだね」と笑って

入会手続きをして帰ったのが月曜日のこと、まだ少し先の話だと思い

こんでいたし、夫婦もそう思っていたようですが、22日午後3時を

回った時、お母さん逝去の連絡が入りました。

死亡診断書には午後3時13分逝去の文字・・・

24時間火葬できませんので23日は火葬できず、24日午後2時の

火葬を予約してから搬送に向かいました。

安置が済むと打合せですが、案の定、何をどう追加すれば良い? と

僕に聞いてくるので、こんな風に言いました。

「じゃあ聞くけど、専門の業者さんが来て組み立てたお風呂に入れて

くれて身体を洗ってくれた後で、身支度を整えてくれる湯かんってし

て欲しい!?」すると奥さんが即答で「嫌だ」と言い、横をみると旦

那も頷いていました。 

「自分達が嫌なら故人だって嫌だと思うけどどう!?」と2人を見る

と頷いている・・・それを見て言います。

「これが要不要の基準だよ。 自分が故人だとしたら、それ要らない

とか、それして欲しいってあるでしょ!? 自分達の感覚と同じ事を

してあげれば良い・・・どう何となく分かった!?

夫婦揃って笑顔で納得されたようです。

これから葬儀をされる予定のある方は覚えておいてください。

自分達がして欲しい事は故人もして欲しいと思うし、自分達が不要と

思うことは、故人も不要だと思う・・・家族だからこそ感性は似てい

るもので、その基準ならほぼ間違いはありません。

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