先日の葬儀でのこと、、故人は96才のお婆ちゃんでしたが、生前の

顔には人生の年輪ともいうべきシワがいっぱいで、写真でも、ご遺体

でも同じように横ジワのお顔でご安置しました。

その2日後に行われた湯かん納棺、家族葬の席に来られた親戚の人が

「あれ? おばちゃんもっとシワが無かった?」の声に周囲の人達も

皆さん「そうだよね」という反応で不思議だったようです。

そこで説明します「人は亡くなるとシワは伸びて薄くなるんですよ」

「へぇーそうなんだ、、なんで?」との問いに「顔を上に向けて寝て

いるので重力で引っ張られるのか、シワは無くなったり薄くなったり

しますが、首の辺はたるんできます。 それと殆どの方は亡くなって

少し経つと穏やかな顔になってくれます。皆さんの顔を見てホッとし

たり安心したんでしょうね」すると「そうかもね、、暫くぶりで皆が

集まったの見て嬉しいのかね?」「きっとそうですよ」と集まってく

れた人達全員が笑顔になった時間でした。

後半の部分は別として、亡くなったご遺体の顔を上を向けて寝かせて

おけばシワが薄くなるのは事実です。 女性の中には亡くなった後の

顔を心配される方もいるので、朗報になるかもしれません。

顔の話しのついでに死化粧をした場合と、しない場合の違いを書いて

おきたいと思います。

死後2~3時間は硬直もせず、体温も少しづつ下がっている状態でも

あり、顔の色も少しづつ赤みが無くなっていきます。 最近の病院は

手を合掌に組まない事も多いので、仏式で合掌を組ませるなら逝去後

2時間以内のほうが簡単に組めます。 また朝起きたら亡くなってた

場合など警察の検死が入るので、家族に引き渡された時は硬直をして

固まっている事もありますが、肘を支点に手首を持って井戸のポンプ

汲みの如く少しづつ動かせば腕は動きますので、葬儀屋さんに頼めば

ちゃんと直してくれるでしょう。

人が亡くなると血流が止まり、血液は身体の下側に流れ溜まります。

化粧は血色が無くなってから行うほうが色味は良いでしょう。 また

しっかり化粧をしてあげれば、葬儀まで綺麗な顔のまま居られます。

病院でも化粧はしてくれますが、葬儀まで綺麗な顔でいられるほどの

化粧は期待できません。固形のファンデーションをパフで着けてくれ

たり、頬紅、口紅をさしてくれる程度でしょう。 何もしてくれない

よりは遥かに親切なのは間違いありませんが、できれば自分達家族か

死化粧のできる人にお願いしたほうが良いでしょう。

① ヒゲや無駄毛を剃り、ウェットテッシュで顔全体を拭きます

② コンシーラで顔全体のシミなど一切を隠します

③ ほほ紅はこの時点で着けておくほうが自然に仕上がります

④ ファンデーションはリキッドタイプが使い易くしっかり着きます

⑤ 顔だけでなく首回りにもしっかり塗りましょう

⑥ 粉おしろいはタップリとパフで叩いて、ブラシで払い落とします

⑦ 眉がなければチップで軽く書く程度

⑧ 口紅は真っ赤なルージュは避け、自然な色かピンク系が綺麗です

  目を閉じた死化粧は眠っている顔に仕上げたほうが自然です

⑨ 頬、あごなど、ほんの少し赤をさします。 ほほなど良く見ると

  赤い毛細血管が見える人も多く、そんなイメージです

⑩ 髪をムースの整髪料とクシで整えれば死化粧のできあがりです。

通常ならこれで充分、多少の失敗があっても家族の手で死化粧をする

のが最善の方法で、出来ない時は葬儀屋さんに頼みましょう。

ただ費用は掛かるので、その点は最初に確認しておきましょう。

ちなみに、あんしんサポートは、癌で亡くなった場合など頬が痩せこ

けていれば、綿で膨らませたり、開いたくち閉じ、開いた目閉じなど

全てを行って11.000円税別です。

ただ肝臓系の病気で亡くなった方などは、黄疸(おうだん)が時間の

経過に比例して強くなるので化粧は数倍難しくなります。

コツだけ書いておくと、コンシーラが最大のポイントとなります。

通常コンシーラは目の下の黒ずみ、シミ隠しなど部分的に使うもので

すが、黄疸が出ている場合は顔全体に使います。 色味としては白色

よりもピンク系のコンシーラが良いでしょう。 その後は上に書いた

④以降の化粧を行えば良いでしょう。

黄疸は時間の経過とともに、緑色が強くなる事のほうが多いですから

通常の化粧ではどす黒くなるだけで綺麗にはなりません。 ただし、

化粧が濃すぎると別人のようになるので注意です。

故人が穏やかな寝顔のような顔で、生前より綺麗な顔で横たわる姿は

家族の心も穏やかにしてくれるものです。

ポイントはいつもの寝顔になれば大成功だとお考えください。

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