22日午後一件の一周忌法要が行われ、改めて遺影を見ると『そっか
あれからもう一年経ったのか・・・』と当時の事が蘇ってきた。
あれからもう一年経ったのか・・・』と当時の事が蘇ってきた。
昨年2月23日の昼過ぎ、電話が入り午前中に伺ったのは、あんしん
サポートさんでしたか?という内容に、違うと答えるとすぐに来ると
いうことで、何だろう?と待っていました。
訪ねてきたのは70代と50代の母子、いつもの事前相談だと思って
普通に話しを始め、そこそこ話しをした頃、何となく様子が変だなと
感じて確認してみた「対象者の妹さんは、今自宅ですか? 病院?」
すると、昨夜自宅で突然亡くなり、警察の検死も済んだが、警察から
「遺体に触らないでください」と言われたまま、布団を掛けて自宅に
いるのだという。 だから触らずに葬儀の準備だけしておいたほうが
良いと思い、あんしんサポートに来たつもりが違う葬儀社で話しをし
自宅に戻ってから、何かが違うと考えて電話をしてこられたのです。
すぐに自宅に行きましょうと、寝台車で家族の車の後をついていく。
ここ前橋なの? って思うほど赤城山のほうに登った所に自宅があり
階段を上って2階の部屋の布団に故人は寝ていた。
布団をまくると全裸の女性の遺体があり、腕は顔の横と、お腹の横で
それぞれに手を半開き状態で固まっています。
「えっ!? なんで裸のままなの?」そう言う僕に「警察の人が触る
なって言ってたから・・・」多分、検死が終わるまで触らないでくだ
さいと言う意味だったはずですが、家族は触って良いと言われてない
ので、そのままにしておかなきゃいけないと思ったのでしょう。
「すぐに何か着る物持ってきてください」故人愛用のパジャマを我々
2人で着せます。
警察が入ると裸の事も多いし、何度か着せている事もあって自分でも
手慣れたもんだなと思います。 まずは固まった腕を少しづつ何度も
曲げ伸ばししてから腕を通し着せ終えると、お腹の上で両手を合掌に
組ませます。 吐血を拭い去ってから搬送シートで包んで寝台車へと
乗せますが、階段が狭いので何とかスクープストレッチャーで運んで
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※ スクープストレッチャーとは ※
縦半分に分れるので、患者や遺体の両横から差し込み止めれば、人が
起き上がらなくても搬送できる優れものです。
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あんしん館個室にご安置、家族葬をされた方でした。
今年に入って50代男性3人の葬儀があり、一人は癌でしたがあとの
2人は心筋梗塞と、くも膜下出血という何の前触れもなく突然訪れる
死・・・これが若年葬儀の特徴でもあります。
今日の故人は61才男性でしたが、声も、雰囲気も分る人の湯かんは
やっぱ途中で泣いちゃう納棺師となってしまいました。
プロなら泣くな、冷静に仕事として進めろと言う人もいるでしょうが
知ってる人でも、知らない人でも、人の死を悲しいと思え、涙が流せ
る自分で良かったと思うのが本音です。
僕の思うプロとは、いつの間にか家族が僕の存在を、葬儀社の人から
親戚のような錯覚をするほど近しく感じられて、気楽に話せる人で、
温かい雰囲気の中で自分達の手で送ってあげたと家族が思える人。
簡単に言えば『やたら葬儀に詳しい親戚のおっさんがする湯かんの儀
納棺の儀、そして葬儀が施行できる人』
ロボットのような仕事なら誰でもできますが、家族のような人とか、
何十年も前からの知り合いのように、家族が錯覚しちゃう人こそが、
本物のプロだと思っています。
あとひとつ、今日も涙を流しちゃいましたが、他人の葬儀でも自然に
涙を流すたびに、少しだけ僕の心も清められているように思えます。
というか、最近は年のせいて涙腺が弱くなった?のかもしれません。
というか、最近は年のせいて涙腺が弱くなった?のかもしれません。
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