今日の前橋は雨から、あられのような雪混じりの天気で、これからの

天候によっては、この冬初めての積雪ってこともありそうです。

午前9時40分、息子は棺を乗せ高崎市の斎場まで向かい出発した。

故人の兄弟夫婦3名~4名での火葬式と散骨です。

昨日は暖かくて5月くらいの陽気の中、朝一番で火葬式があり、その

あと午前11時から湯かん納棺、午後1時から家族葬儀と続きました。

葬儀は53才現役でもあり、故人の勤めた会社関係だけで20名以上

来られたので、あんしん館では限界の50数名の家族葬となりました。

一般葬でも問題なく行えるでしょうが、家族の希望で家族葬儀となり

ましたが、職場の方々の希望で大きな家族葬です。

故人と会えますか? 故人の顔は見られますか? と聞かれる葬儀、

ありがたいことです。 そんな感覚を持ってくださる方々の弔問なら

大歓迎です。 義理や形だけではないお見送りなら誰でも歓迎です。

葬儀のあと、皆さんが供えてくれた生花を棺いっぱいに入れて貰う時

童謡を中心に吹いたハーモニカのDVDを掛けました。

童謡は不思議な音楽で、聞く人の心境によって色々な聞こえ方をする

のです。 子供のころや学生の頃には聞かされたり、歌わされたりも

しましたが、別にどってことは無かったと記憶しています。

それが年月を重ねた今聞くと、やたら懐かしさを覚えるのが童謡だし

棺にお花を入れる中で聞く童謡は、我々でさえ涙を誘います。

くも膜下出血で突然倒れた53才の故人、無念でしょうし、自分の死

さえ理解しているかどうか・・・でも、自宅で3日間過ごし家族親族

だけでなく職場の同僚にも囲まれて送られる葬儀・・・

短命の人生に悔いは残るでしょうが、葬儀としては幸せでしょう。

顔以外は色鮮やかな生花でいっぱいになった棺を乗せ、霊柩車は前橋

斎場に横付けして火葬炉に入られました。

その5時間前、同じ霊柩車で同じ場所に到着した棺を待っていたのは

たった一人・・・最愛の妻を亡くしたご主人だけでした。

火葬炉に入り、扉が閉まり、焼香をすると、火の入った音がゴォーッ

っと聞こえてくる、、小さなお婆ちゃんですから、妻の火葬が済むま

での60分間一人で待合の椅子に座って待っておられました。

我々に時間の余裕があれば、話し相手になってあげられますが、その

あとで家族葬を抱えていたので拾骨までは一人です。

拾骨には千明が行き、ご主人と一緒に何度も拾骨をしてきたそうです。

人生の終盤は夫婦二人で支えあいながら、世間との触れ合いは最小限

の中で生きているご夫婦も沢山おられるはずです。

残った一人は少ない年金だけで生活をしていくのですから、先に逝く

夫や妻は葬儀より、あとの生活のほうが気掛かりでしょうし、葬儀の

内容なんて気にならないでしょう。 

人生、晴れも雨も、時には嵐だってあったでしょう・・・2人で手を

繋いで、時に笑顔で、時には必死に生きてきたはずです。

その最愛の相手が送ってくれる・・・それだけで良いはずです。

我々はどうしても、人が沢山いる葬儀の形から判断してしまう傾向に

ありますが、故人が送ってきた人生から葬儀の形が決まる・・それが

本当の姿だよな、、、と考えさせられました。

何となく火葬式ってお金が無いから・・・って思いがちですが、そう

ではなく火葬式という焼くだけのお葬式が、その人達にとって最高の

葬儀の形もあるってことを教えられた火葬式でもありました。

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