立ち上がるきっかけとなった父親逝去の手紙が八王子裁判所から届いて6年と
3か月が過ぎた訳ですが、一番大きく変化したのは僕自身の生活環境でしょう。
美容室の経営者として社長室に座って管理、企画等々が仕事の基本として生きて
きた25年間が、たった一通の手紙をきっかけに全て変わってしまったのです。
25年間経営した会社を閉鎖し美容室は長年頑張ってくれた店長にあげてしまう。
みんなからは、何で? どうして?と今でも言われます。
単純に考えれば自分で経営し続ければ何がしかの収入は続く訳で、確かにみんな
が言うようにもったいないとも思えます。
でも逃げ場を保ったまま、あんしんサポートを経営してきたら今のように対前年
比が、施行数でも売上でも200%を超えるほど成長できたでしょうか?
また20年以上頑張ってくれたスタッフに、どこか後ろめたさを感じる結果に
なってはいないでしょうか? 人生に【if】はありませんから答えは分かりませ
んが、それらの全てを踏まえた結果が今の躍進に繋がっていると思っていますし
来年は同級生の多くが定年を迎える60才なので多くの人は何事もなく、無事に
定年を迎えられるようにと最終着陸態勢に入っのに対し、まだ離陸したばかりの
あんしんサポートを大きな夢に向けて飛ばすという目標があるのは、生き甲斐、
遣り甲斐も含めて同級生の中でも自分は幸せな奴だと思えます。
たった一通の手紙で人生が大きく変わる・・・ドラマや小説のような6年間の流
れを最初から振り返ってみようと思います
a.突然裁判所から父親逝去の手紙が届く
b.父の最後を看取ってくれた70才過ぎの老女が一人残ったと心配で会いに行く
と、神奈川で会った女性は予想より若い61才でひと安心でした
c.その女性に父親の話を聞き葬儀とはなんぞや?と考える
d.前橋に戻り葬儀を調べるが肝心な部分はネットでも殆どつかめない
e.経営する美容室のお客様の中で葬儀の仕事に携わる10名以上の中から、店長
が連れてきたのが後に一緒にあんしんサポートを設立する千明であった
f.葬儀の仕事だけは勘弁と忌み嫌ってきたのに、僕の話を何度も聞いた千明は自
分の仕事を自信をもって出来なくなったと僕に葬儀社の設立を勧める
g.葬儀の仕事だけはしたくない僕は、良い葬儀社を紹介する仕事を考える
h.法人設立前に突然葬儀の依頼が入り、どこでも大差ないだろうと近場の葬儀屋
に依頼するが最悪の葬儀を体験した事で、葬儀紹介では本当に満足して貰える
葬儀は無理と分かり、最終的には自社施行を目指す
i.ところがその最悪の葬儀で、ど素人の僕には葬儀の師匠となるべく人と出会う
j.その葬儀社に施行は依頼し、打ち合わせ等は我々自身で行う葬儀の数を重ねる
k.葬儀施行も詳しくなり始めた頃、千明の父親逝去、前橋から90分と遠い為、
ずっと依頼してきた葬儀屋さんから、この距離は今回だけと釘を刺された事で、
依頼できる葬儀屋さんの数を増やす
l.そのお蔭で、葬儀社毎に様々な違いがあり、地域によっても葬儀内容は大きく
異なることも分かり、基本的な法律以外に決まりは存在しない事を知る
m.自分達で葬儀を行うだけの能力は、ある程度持てたと感じ始めると法人設立前
からの第一目標である『火葬式5万円』『家族葬38万円』『一般葬儀58万
円』を行う為には、今の葬儀社との契約では支払金額が高くて無理だと、前橋
から遠方の葬儀依頼だけをしてきた葬儀社に打診するが、断られた事で全てを
自社で行うことを決める
n.時同じくし、依頼されたら赤字覚悟で火葬式89.900円を看板に掲示する
o.掲示から間もなく依頼が入り、その経験で霊柩車を自社所有すれば5万円火葬
も夢ではないと判断し2か月後にはヤフオクで霊柩車とストレッチャーを購入
p.翌年3月1日、待望の5万円火葬支援パック完成
q.ほぼ同時期に内閣府の雇用促進事業を受けたNPOの関東担当者と偶然会い、
関東全域講師の依頼を受けるが群馬県のみ引き受ける
r.僕の話を聞いた人達が北海道~関西までの広範囲から人を集め、都内で講演会
を開催してくれた事で全国的に知られる事になる
s.その半年後、前橋にてあんしんサポート事業を行いたい人達20名ほどが集ま
り5日間の研修会を行うが、初日に高崎で自殺された方の火葬依頼が入り、翌
日早朝帰った人も含め、当事者の我々が考えるより人の質や、奉仕の心が必要
であり、超低料金葬儀とは、、現実には難しい事業なのだと思い知らさせる
t.経営してきた美容室の開設費用が200万円ほどは残るものの、残り数千万円
が10年間で完済する24年8月末を目安に、20年以上頑張ってくれた店長
にあげるから60過ぎても食えるよう基盤を作れと明言すると、美容室の家賃
を抑えたいので場所を移動して良いかと店長に問われ了承する
u.同時にテナントである美容室の建物、敷地の家主である建設会社に8月で退去
すると9か月前に伝えると、引き続き借りてくれないかと打診されるが、葬儀
の仕事となり敷地400坪、建物50坪は事務所では大き過ぎる。 僕が借り
たらご遺体を運んで安置したり、小さな式場にするしかない。 後の借りてが
居なくなるからと伝えると建設会社負担で内装工事は行うからとの事で、あん
しん館の設立が決まる
v.内装に関して言えば21万円ほどの支払いだけで、安置室2部屋、式場1部屋、
相談室1部屋、待合所、駐車場25台のあんしん館が持てたことになります。
家賃だけ5万円5年間だけ上乗せですが、自己費用は殆ど掛けずに安置、式場
が持てました。 もっとも費用を出せと言われたら、撤退しましたから、その
【if】もどんな現在になっていたかは分かりません。
家賃だけ5万円5年間だけ上乗せですが、自己費用は殆ど掛けずに安置、式場
が持てました。 もっとも費用を出せと言われたら、撤退しましたから、その
【if】もどんな現在になっていたかは分かりません。
w.あんしん館完成前からNHKの記者さんが何度か訪ねてこられましたが、放送
までに至らなかったと言われた半年後、6月群馬県内を中心に8分30秒ほど
の放送をしてくれただけでなく、同6月には早朝ではありましたが全国にも放
送してくれたのです。
x.お蔭で我々の行っている5万円火葬式が本物であること。 現時点で日本で一
番安い火葬式であること。 更には全国で我々のような存在を待ち望んでおら
れる方々が沢山いらっしゃることも分かりました
■今でも毎月20名~30名ほどの新規入会が続いており、いつ電話が来ても不
思議でない方が50名以上、そのうちの10名ほどは更に間近という状況です。
■今年になって家族からの要望で生まれた2つの葬儀が急激に増えています
■ひとつは『家族で送るお葬式』と命名しましたが、火葬式+湯かん納棺が基本
の葬儀で体験された家族は「これが本当の家族葬だよね」とおっしゃいます。
正直、他社の湯かん納棺は知りませんが、僕はこの時間を大切にしており気を
使うことの無い家族親族だけで、温かい雰囲気の中で、家族の手で家族を送っ
てあげる。 その為に必要な事を話したり会場設営したり準備をするのです。
費用的には安置まで含めても13万円~16万円ほどで大きな施主花一対も含
まれるので普通の葬儀社なら、火葬式だけでも出来ない金額かもしれません。
■もうひとつは4日間までの個室安置と宗教者(戒名付)の家族葬儀のパックで
328.000円だけで葬儀は全てできるパックです。
湯かん納棺、30名式場、施主花一対、だんご一善飯、果物盛り一対の他にも
灯篭類6対や造花、勿論、病院からの搬送、役所手続き、ドライアイス、遺影
線香具、白布棺、骨壺一式、門表や受付具まで葬儀には一切の追加不要です
■10月から都民用の火葬式 + 散骨198.000円パックを設定しましたが、
埼玉などからも引き合いが来ており、すでに入会された方々も多数おります。
■都民用火葬パックの目的は、第一に都内は民間火葬場が圧倒的に多く火葬する
にも59.000円~の費用が掛かることと、火葬場不足で現状でも一週間待
ちは普通である為、安置やドライアス費用も加算すると火葬だけで30万円に
も届く現実を首都圏全体で解決策を考える時が来ているように感じたことです
また都民は墓の無い人達も多い為、当方の400坪専用散骨場を使用する事で
焼骨供養の心配も要らず、土に還してあげることができます
後半の■部分は別としても a.~x. までを見て、何か感じませんか? 台本でも
あるような、脚色、誇張されたような出来すぎな話だと思いませんか?
なんだか本を書くために作られた台本のようでもあるし、葬儀の仕事をすべし!
とでも言われているような・・・何かに導かれているような印象さえあります。
それを最も強く感じているのは、一番近くで6年間見てきた千明なのでしょう。
時々彼女のくちから出る来る言葉でもあります。
本書を改めて読んで誤字脱字の多さや句読点の適当さ等、目を覆いたくなる部分
はいくらでもありますが、内容だけに集中すると5日間で書いたにしては上出来
だとも思えるし、根本的な考え方は全く変わっていません。
でも何をいつ学び、今に至ったのかも振り返ることができました。
それともうひとつ・・・本音ではあまり書き留めたくないのですが、今から数年
後の為にも書いておくべき事がありました。 それは、自分自身への戒めです。
葬儀をする度に家族から感謝の言葉を頂き、集金をする際に見積書と同じ額の請
求書を見せられ、この安さは本当なのだと分かるからでしょうか、殆どの集金を
担当する千明だからより言い易いのでしょう。 あんしんサポートの葬儀や僕の
納棺師を絶賛してくださる方が多いようです。 僕も人間ですから天狗にもなる
し、有頂天にだってなるかもしれません。 だからこそ僕のお爺ちゃん、お婆ち
ゃんが、5才の僕に教え続けた言葉「実るほど頭を垂れる稲穂かな」を改めて肝
に命じ、傲慢にならず弱者と呼ばれる人達、家族と同じ目線で、同じ土俵に立ち
続けられる器を備えよということです。
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