最初に書いておきたいのはプロの定義はひとつではないという事と

プロであっても全ての人に納得して貰える訳ではないという事です。

それはテレビで活躍する主役のAさんが大好きだという人もいれば

嫌いだという人もいるように全ての人が同じ感覚には成らないのが

当たり前であるという大前提だけは抑えておく必要があります。

これは薄味のラーメンが好きだという人と、濃い味のラーメンが好き

な人では好みのラーメン店が異なるのと同じです。

しかし悪役を演じた役者は嫌われる事も多いでしょうが、それだけ

良い演技をしたという事であり、役者としての力量は誰もが認める

でしょう。 ラーメンに関しても多くの人達で流行っている店ならば、

好みの違いはあっても不味いとは言われないか、その味が旨いと

いう多くの人達がいるはずです。

もっと分かり易い例で考えでみましょう。

あなたと友人2人で初めて行った美容室には、20年スタイリスト

のAさんと3年スタイリストのBさんが別々に担当してくれました。

私のほうがベテランだし何となくお得な気分で、スタイリスト自身も

自分は経験豊富だから任せてくださいと心強い言葉でした。 その

Aさんが自分、Bさんは友人が担当し、スタイルの相談に入ります。

Aさんはあなたの好みを聞くと「分りました」と言い仕上がりまでは

一度も確認せず進みます。 一方友人を担当したBさんは、好みを

確認すると後頭部に癖毛があるので、その部分を少し変更をする

提案をされ友人も納得しカットを進め、部位毎に確認をしながらで、

特に前髪の長さに関しては何度も確認を取りながらのカットです。

全てが終わって鏡を見せられた時、あなたの仕上がった髪型は、

自分のイメージと違うと言うと、あーだ、こーだと言われ、髪に癖が

あるからこうしたと言われました。

友人は自分より15分ほど遅い仕上がりでしたが、鏡を見せられた

瞬間から笑顔で納得したようです。

Aさん、Bさん、あなたにとってプロのスタイリストはどちらですか?

普通に考えれば、殆どの人がBさんだと言うでしょう。

ならばAさんは技術が下手で、Bさんは上手って事でしょうか?

結果は確かにその通りですが、そこがプロか、もどきかの差です。

美容の技術には【カット(切る)】【ワインド(巻く)】【カラー(塗る)】と

【ブロー、セット(仕上げ)】【シャンプー(洗う)】があります。

これらを覚えるのは、そんなに難しい事ではありません。

普通の能力なら一年もあれば全ての技術は覚えられるでしょう。

ただ覚えたのは作業であって、この技術に【個々のお客様】という

素材がプラスされた時、作業から仕事に変化するのです。

お客様毎に『顔の形』『髪色』『頭の形』『髪質』だけでなく『仕事』

『家庭環境』『財布事情』等々全てが違うのです。

髪や顔だけでなく、子育ての最中とか、仕事柄によっても提案する

スタイルは異なるし、季節によっても変化します。

また同じ人でも毎回が同じではありません。 

例えば初めて行く海外旅行の前なら、旅先で珍しい物や美味しい

店ならどこに行けば良いか?を聞きたいし聞かせて欲しいって思う

でしょうが、旅行後ならお土産話を聞いて欲しいって思うのです。

急いでいる時は、とにかく早くやって欲しいと思うし、暇な時ならば

色々な話しをしたいと思う・・・

お客様の持つ今現在の希望、要望に合わせた仕事ができる人が

『プロフェッショナル』なんだと僕は思っています。

皆さんが利用者の立場、お客さんの立場なら、どんな人が良い?

葬儀屋さんに限らず、業者側の都合や言い分ばかりを並べる人か

利用者の自分の事を第一に考えてくれる人かは、少し話しをする

だけでも充分わかるはずです。

っていうか、人は誰でも本能的にとっている行動があるはずです。

・・・んと、例えばスーパーとか、美容室とか、いくらでもあるのに

行きつけの店ってありませんか?

なんでそこに行っているか考えた事ありますか?

次回はそのへんの話しです。

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