数日前の朝、これから葬儀と散骨を行う直前のこと、以前後見人

として葬儀依頼をされた女性が訪ねてきた。

本人には申し訳ないが本日予定の合い間をぬって話をするような

状況の中で聞かされたのは、父親が倒れて入院したが意識もなく

もしもの時は支援地域外ではあるが、お願いできないでしょうか?

という内容、依頼者が支援地域外だと分かっている上でのお願い

なだけに無下にも断れず、もしもの時はどう考えているのかを聞く。

自宅に安置し、公営斎場での仏式葬儀、菩提寺はあるとのこと。

その中で通夜式をして、葬儀をして、、、という話題になった。

通夜式を否定する気はないが、通夜を式にする理由を聞いてみる

「通夜って式場に人が来て焼香するあれで、みんなするんでしょ?」

なるほど、、、通夜の考え方から伝える必要を感じて話し始める。

「今言われたのは通夜式って事だけど、通夜って何だと思う?」

「うーん、そう言われると分かりません・・・」との言葉に話しを続ける

「葬儀ってさぁ、宗教儀式とお別れの会、その2つの要素を持ってる

けど宗教信仰心を強く持ってる家族なの?」

「いいえ、お寺の名前すら良く分からない程度の家族です」

「ならね、家族が家族との別れを受け入れる為の葬儀にするのが

一番自然だし、後悔しない葬儀になると思うよ。 通夜って故人と

家族が一緒に過ごす最後の夜って事だと思うんだよ。 

1例をあげれば、家族が全く余計な神経を使わずに済む人達だけで

『故人の好きな物を食べながら』

『故人の好きな音楽を掛けながら』

『アルバムの写真1枚1枚にある思い出を納得できるまで語る』

そんな過ごし方も通夜だと思うけど、、どう思う?」

相談者は目に涙を浮かべながら「それ良いです。そうしたいです。

そうします」と泣き笑いのような顔を見せました。

話のついでに、預貯金、土地家屋、自動車などの事前対応方法や

費用の抑え方、これからの家族の過ごし方なども話しておきました。

気がつけば、支援地域外(1年前まで支援地域)での依頼を受けた

ような恰好になっていましたが、相談者の顔は受けてくれるか否か

心配そうな顔を見ていると「話を聞いて期待させた以上、もしもの時

にはしっかり対応するからね」と言うしかありませんでした。

今現在、いつ電話が入っても不思議ではない対象者の数が42軒と

なって、以前書いた時から数施行したにも関わらず増えています。

ただ増えた6軒のうち3軒が支援地域外、広範囲になっている点が

あんしんサポートの課題点を教えてくれているようです。

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