今回の一連の葬儀依頼を受ける中で、同じような話題が何軒かで出た。
対象者の入院治療費や施設の費用が予想以上に掛かったというのです。
施設に入れば特養以外だと、月に15万円くらい掛かる事が多いと聞いて
いますが、家族の生活とは別に15万円は大きい出費です。
入所費用はもう少し安い施設もあるようですが、おむつ代等が別途掛かり
持込みは出来ず、、、結局は同じような金額になると聞かされました。
月に15万円だと年間180万円、、、国民年金の場合満額貰える人でも
100万円以上不足するのですから大変です。
今回依頼の中に母親の葬儀を一般葬でと考えていたご夫婦がいました。
ところが予想以上に費用が掛かり、昨年12月に千明、武井両名が自宅
に伺った時は、あんしん館利用198.000円の葬儀が出来たのを知り
神様っているんですね・・・とまで言われたそうです。
ところが、更に費用がかさんだようで一月半ば逝去の知らせを受けて
あんしん館に搬送、ご安置、とりあえずは、お茶でも飲んで少し落ち
着いてもらってから葬儀の打合せになりましたが、12月時点の話しは
聞いていましたのでこんな言葉で打合せは始まりました。
「年末の話は聞いていますが、あれから費用も掛かったでしょう。
ぶっちゃけ葬儀内容の変更を考えなくても大丈夫なんですか?」すると
「いやぁ、、実はその通りなのですが何か良い方法はありますか?」との
事、僕のくちから出るのはいつも相談者の家族に話している内容です。
「いつも言ってるように葬儀は家族との別れを受け入れるという意味では
大事だけれど残った家族の生活はもっと大事なのですから、絶対に
無理をしてはいけません。 もし今、火葬支援パックの5万円が精一杯
ならそれで良いんです。 もっと何かしてあげたいと思うなら余裕ができた
時にしてあげてください」
結果次のような葬儀内容に決まりました。
『火葬支援パック』 50.000円(火葬式税込)
『死化粧一式』 11.000円(化粧、整髪、くち閉じ等一切)
『湯かん納棺の儀』 22.000円(納棺師先導で湯かん、旅支度)
『あんしん館安置2日間』 29.500円(個室足かけ3日間一切の費用)
『籠盛生花一対』 9.900円(1籠は棺に入れ、1籠は自宅に)
『守り刀と布団の掛布』 2.200円
『白木膳一式』 3.300円(白木膳、一膳飯、枕団子、水)
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税込総支払額 127.900円
病院からの搬送、個室でのご安置、死化粧整髪とくち閉じ、納棺師先導の
湯かん納棺の儀、枕元には一対の生花籠で1籠は棺の中に入れる生花、
もう1籠は焼骨を自宅に持って帰った時に飾れます。
更に枕元には白木膳に一膳飯と枕団子にお水、布団にはカバーを掛けて
ドライアイスが直接見えないようタオルケットで包み、守刀を置いてある。
火葬当日は予約時間に合わせて霊柩車で火葬場に搬送し、火葬後には
銀張箱入7寸骨壺に焼骨を納めて終了となりますが、市役所への届出や
火葬予約と手続き、火葬場案内も含めた全日程の人件費も含みます。
いかがですか? 本件の依頼で僕が勧めた葬儀は以上の内容でした。
では僕が何を基準に内容を勧め、決めていくか・・・
第一に依頼者の本音を聞く事で、依頼者が本音を言える雰囲気にする。
当然、僕自身相談者から見て本音を言える人に見えなきゃ始まりません。
次に今回の場合、故人である母親から見てを推測します。
無理して生活に支障をきたし、辛く大変な家族をあの世から見るのと
自分の葬儀は少し質素になっても子供達の生活が安定しており、日々を
元気な笑顔で過ごしている姿を、あの世から見るのと、母親はどちらが
良いと思うだろうか・・・が基準です。
親として故人の希望、、、なんて改めて書く必要はありませんね。
・・・つづく
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