第八章 【終活、エンディングノートと葬儀に関心の高いお年寄り、
でも本当は働き盛りこそ考えておくべき】
少し前はエンディングノートが流行り、最近では自身の終幕の閉じ方を
事前に考えておく終活、なんて言葉もあるようです。
著者も58才となり同級生もチラホラと人生の幕を閉じた人が出始めて、
父親の終幕と同じ年までだと残りは16年って事になるからだろう。
死を全くの他人事としては捉えられない年令になったようです。
だから六十代、七十代、八十代となれば嫌でも考えるのは普通だと
思うけど・・・お年寄りだけが終幕の心配をしている現実に、僕の中で
は少し引っ掛かるものがある。
独居老人で天涯孤独の人、家族が全く当てにならない人なら、
当然しっかりと事前に考えて、対応しておく必要はある。
が、しかし家族が居て葬儀を出してくれるとしたら、自分の意志を伝えて
おきたいという部分では、何の疑問もないけど葬儀の内容に関しては
家族が全てを依頼するのです。
実際にあった例で、一番上のお姉さんが危ないと兄弟姉妹四人が
集まっている所に呼ばれて事前相談をしたのです。
葬儀は自宅で簡素に行い、宗教者は決まってないのでお願いしたいと
言われました。
当方依頼時、宗教者への謝礼額を伝えると、同席していた長男は
「そりゃ安いね。うちは○△寺だからな俺の時は50万円掛かるよ」と
笑っていたのです。
それから一年半年、事前相談をしたお姉さんではなく、長男が
亡くなったとの連絡が入ったのです。
自分の建てた自宅ではなく、民間の安置できる部屋を借りて安置、
以前の話では菩提寺はあるはずなのに宗教者も当方に依頼と
なったのです。
全て家族が決めた事ですから我々の出る幕ではありませんが、生前
故人が僕らに言ってた内容とは、かなりの違いがあるのです。
結局、全てを決めるのは故人ではなく家族だって事です。
兄弟姉妹が全て揃って、僕らも同席している場で、あれだけハッキリ
伝えておいても配偶者のそろばん勘定ひとつでガラッと変わる事だって
あるという事です。
まぁこんな例は例外に近いでしょうが、終活でも、何でも自分の終幕を
決めておくのは大変良いことですが、実行してくれる家族が納得して
くれて、実行してくれないと意味がないって事です。
時々、事前相談に来られるお年寄りの中に子供達に言うと嫌がるから
自分で決めておく・・・とか、子供達に迷惑掛けられないから自分で
決めておくんだよと言う人がいます。
気持ちは分かりますから普通に事前相談をさせて貰いますが、本音では
『出来れば家族に相談してからか家族と一緒に事前相談に来てくれる
と良いのに・・・』と思うのです。 これがひとつの疑問点ですが、
実はもっと引っ掛かる事、大疑問があります。 ・・・つづく
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『世間に通用する我流葬儀の勧め(仮題)』の下書き文章です。
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