人の為に役に立てる仕事を・・・こんな感覚で葬儀の仕事を選んだ方は
意外に多いように思えます。 映画『おくりびと』を見て感動して貰える
納棺師になりたいと思った人や、先の震災で人の役に立つことを知って
その喜びに目覚めた人だっているでしょう。 勿論、元々奉仕する心が
人並み以上に多い人もおられるはずです。 うちの息子のように自分の
祖父の葬儀を父親が行うのを客観的に見ている中で、何かに目覚める
という人もいるでしょう。 どんな形であれ、自分が人の役に立てる事に
ある種の喜びを感じる人達なのは共通していることです。
そんな思いで飛び込んだ葬儀の仕事・・・ きっと多くの人達は現実との
ギャップに悩んだことでしょう。
①葬儀の仕事は【死・遺体】を扱う仕事だけに生理的に向き不向きが
あると思えます。 奉仕の心はあっても生理的に駄目なら難しいでしょう
②葬儀社も葬儀屋さんも利益追求する普通の会社や仕事である事。
①の方はどうにも成らないので、死を扱う仕事ではない職種から探せば
良いでしょうが、問題は②の場合です。
初めに言っておきますが、②の会社や葬儀屋さんに問題はありません。
企業が利益を追求するのは極々自然なことであり、昼夜問わず仕事で
頑張った報酬を受けるのも当然のことだからです。 また報酬額に関して
言えば1時間数百円の人もいれば、1分数万円入ってくる経営者だって
いるのですから報酬額の多い、少ないはその人次第だからです。
問題は自分が奉仕の心を持ち、人に喜ばれる仕事をしたい!と考える
のは問題ありませんが、それを会社や経営者にも望むからです。
なんちゅーかなぁ・・・葬儀の仕事なら、きっと自分と同じなはずだ!的な
思い込みが結果として落胆・挫折に繋がるんじゃないかな。
だから、もし自分が『人の役に立つ事で、相手が喜ぶ姿を見て自分も
喜びを感じるタイプ』だとしたら、同じような感覚の会社か、同じような
感覚の経営者のところで仕事をするか、自分で始めるしかないと思う。
勤める事を大前提としている方は、自分に合った仕事場を探せば良い
のですが、自分で始めようとする方は次の事を頭に叩き込んで欲しい。
人の為に役に立って、利用された方々に喜んで欲しいと考え始めると
どうしても弱者を中心とした対象になる傾向が強くなる。 するとおのずと
高品質、低価格を目指し、結果利益の薄い仕事・・・って事に繋がる。
まぁ、、パフォーマンスだけで、ちょっと見が安く感じさせるような葬儀業界
には多いパターンで、実際には表示価格の2倍、3倍請求するような
パックを堂々と作って公然とうたっているのは、僕らよりも皆さんのほうが
よーくご存知の通りです。 だから葬儀社のパックは当てにならない・・・
実際はいくら掛かるんですか?ってあんしんサポートに事前相談に来た
人達の殆どが何度も聞かれるのを見ても分かります。 当然、うちでは
「見積もった金額以外は、家族が追加しなければ増えません。」って言う
しかないけど、何度も同じことを言わされるほど、現状のパック提示価格
とは当てにならないという事でもあるのでしょう。
んな訳で・・・真心だ、奉仕だ、何だとのうたい文句だけを並べて実際は
見積りや事前相談時の提示金額と、特別追加もしていないのに、或いは
家族にまともな確認もせず追加して、葬儀後の請求額が全く違うような
葬儀屋さんは、今回話題にしている葬儀に携わる人達の中に多い・・・
『自分が人の役に立ち、その人達が喜んでくれる姿を見て喜べる人』とは
全く別ですから この辺はしっかり分別してくださいね。
前置きが長くなりましたが、自分で始めようとする人達に対し、少しだけ
先輩として助言するのは・・・つづく
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