10月20日(土・友引)午前10時事務所に到着すると、いつもならば
駐車場には数台の車が止まり、室内に入るとガタガタ、バタバタ、改装
工事をする音が当たり前のようになっていたのに今日は静かでした。
事務室の鍵を開け、カバンを置くと一階に降りてみる。
まだ部屋の照明は仮設なので、昼間の明るさだと工事の進行具合や
壁紙の色も分かるが、いつもは業者さんがいるのでゆっくり見られない。
改めて見ると、すでに壁紙は貼り終わっており、床材、電気、設備等の
工事が終盤になっているようだ。 25日頃には室内清掃が入り綺麗に
なって引き渡しとなるようです。 その後、各室内に設置する家具類を
搬入したり、祭壇ステージの幕張りや祭壇の設置などを済ませてから
11月1日にプレオープンとなり、使い勝手の確認や、内覧会などをして
11月半ばの行政・消防検査が済むと本格的にオープンとなります。
工事現場に一人で立っていると、これまでの数年間が頭をよぎる。
父親逝去の知らせが八王子裁判所から届いたのをきっかけに始まった
葬儀への道・・・あれから5年後の今考えてみても自分が葬儀の仕事を
している現実が不思議で仕方がない。
・父親の最後を看取ってくれた人が老女一人だと思い会いに行った事
・葬儀の実態を調べると分からず、僕の経営する美容室のお客さまで
葬儀社に勤務する千明に話しを聞いた事など色々あるが、仕事を始め
ようとする導火線ではあっても、起爆剤ではないように思える。
なら何が起爆剤となったんだろ?・・・暫し考えてみると、葬儀経験者の
110名に話しを聞くことができて、その殆どが後悔をくちにしたことから、
その後、葬儀社と、お寺各々10ケ所以上で直接話しを聞いてみると、
葬儀社の全てが「うちは家族に大変喜ばれていますよ」と言い、お寺は
「お布施は気持ちですからね」と言われた。
だが110名がくちにした後悔とは
『葬儀代が思っていた以上に高かくて、宣伝文句と現実は全く違う』
『家族の了解も得ずに追加して請求されたけど仕方なく払った』
『お布施が40万円、50万円と高くて参った』等々、後悔した大半の
原因は葬儀社と寺だったのです。 どうもその辺が、あれだけ忌み嫌って
いた葬儀の仕事なのに、僕を本気にさせた最大要因に思えます。
また偶然、市役所で聞いた『国保から支給される葬祭費5万円』の話
で、人が死ぬのは自然の摂理であるのに、なぜ死に金が掛かるのか?
という単純な疑問から、昨年実現した『5万円火葬支援パック』を作る
事を公言した時は、話しを聞いた全員が『それが出来れば助かる人は
いくらでもいるけど絶対できないよ。今の火葬料金とかけ離れ過ぎてる』
と言われましたが、不思議と諦めることなく実現できたことなど・・・
改めて考えると遠い昔の出来事のようです。
今回の『安価な安置施設』と『家族だけでも祭壇のある安価な葬儀」が
できないか!?と考えるに至るには、いくつかの経験からのようです。
・・・つづく
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