翌日の午後1時過ぎ、警察から引き渡せるので検案書を取りに行って
から遺体を引取りにきてくださいと連絡がありました。 と故人のお姉さん
から電話が入る・・昼間の連絡だったらすべき事は確認してあった。
①車で40分の距離にある隣接市の病院まで検案書を取りに行く
②火葬(葬儀)予約と霊安室使用予約をし確認書をFAX
③死亡診断書を作成して火葬する市役所に提出し埋火葬許可書の
受取り(申請~埋火葬許可証受け取りまで約1時間)
④寝台車に棺を積み警察に行き遺体の受け取り
⑤5時15分までに斎場霊安室に預ける
これらを4時間以内にしなければなりません。 とこがで時間が掛かれば
ご遺体を預ける事はできませんし、明日は友引で斎場は休みですから
とんでもないことになるのです。
すぐに姉夫婦と待ち合わせて僕の運転する車で隣接市病院に向かって
検案書を受け取ります。
検案書とは病院で亡くなると医師が書いた死亡診断書を渡されますが
突然死、事故死、事件死等の場合は警察が入り警察から依頼された
医師が検死をして死亡確認をしたものが検案書です。
通常の死亡診断より料金は高くて、遺体の状況や医師により2万円~
8万円ほど費用が掛かります。 この時は25.000円ほどで安いと思っ
たのを記憶しています。 隣接市から戻る車中、警察から引取り催促の
電話が入ります。現在時刻2時30分、先に市役所に行かないと到底
間に合いません。 まだ隣接市だと少しだけ嘘を言い市役所に向かう。
我々で手続きを済ませ、埋火葬許可証が発行されるまでの待ち時間
お姉さんを市役所に残し、発行されたら電話を入れるようにと伝えます。
義兄と我々2人で警察署に行くと、義兄は遺品確認や書類書き等が
あると署内に残り、我々は遺体が保管されている場所まで15分ほど
車を走らせた。 警察専用の安置冷蔵庫から白い袋に入ったご遺体を
出すと棺に納め、すぐに市役所に向かう。 現在時刻4時30分・・・
警察施設から10分ほどで市役所の外で待っていたお姉さんを乗せて
更に15分後、斎場に到着したのは午後5時直前ギリギリセーフです。
ご遺体を預けると3人で顔を見合わせる・・・みんなホッとした安堵の顔。
事務所に戻って明後日、友引翌日の葬儀内容を決めねばなりません。
車中お姉さんが言います。「葬儀屋さんて大変ですね。こんなに色んな
ことまでしてくれるんですね」 ん?昨日からの動きや流を改めて考える
と葬儀屋さんが、今回のような動きをすることは少ないでしょう。
それが親切心からだとしても、ここまで入り込んだ言動は、一歩間違うと
感情を害すこともあり得るからって事もあるでしょうし、葬儀の仕事として
考えると、そこまでする必要はない。と考える葬儀屋さんが普通でしょう。
ただ僕の場合、今までそんな風に考えたこともありませんし、動いている
時は葬儀屋さんというより、家族と同じ感覚で言動しているようです。
だからでしょうか、葬儀期間中ずーっと神妙な顔をしているって事もなく
家族と一緒に泣いたり、笑ったりしてるのが普通です。初めて会ってから
たった2日間なのに、10年来の知り合いのようだと良く言われます。
確かに僕自身も、葬儀社と依頼者という感覚で話している事のほうが
少ないかもしれません。 何度か書きましたが、家族に後悔をさせない
最善の方法、、、それは僕ら自身が家族と同じ感覚で葬儀をすること。
きっと、それ以上のものは無いように思えます。 それが武井という人間
であり、同調して動く千明であり、あんしんサポートなのでしょう。
何とか友引前に、ご遺体を斎場霊安室に預けようと動き回った忙しない
翌々日、、、葬儀当日を迎えたのです。 ・・・つづく
次回は『事実を書いた礼状と開式前会葬者に一言』
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