①横たわり目を閉じた顔にお出かけメイクはなぜ?


②故人女性に白無垢はなぜ?


③一枚の綿をその場で裂いて綿衣裳を作るのはなぜ?


前回の『もっと早く死化粧をしてあげては?』 そして、今回のブログでは


①②③と僕の中に沸いた疑問を家族目線で変更して行っているのが、


現在のあんしんサポートの葬儀です。 ただ、これらの疑問を感じたのは


今から数年前であり、変更後の実践は昨年3月1日の火葬支援パック


スタート時からである事をご承知おきください。


①横たわり目を閉じた顔にお出かけメイクはなぜ?


葬儀を始めた当初、死化粧された故人の顔を見ると『綺麗だな』としか


思いませんでしたが、10人、20人と見ているうちに、何となく違和感を


感じ始めました。 何に違和感を感じているのかさえ分かりませんでした。


その違和感がハッキリ分かったのは、ある葬儀社の依頼で突然、風呂


場で亡くなられた方の死化粧をした時です。  ご自宅に伺うとそこには


すでに死化粧をされた故人が寝ていたのです。 家族がした化粧なので


そのまま帰ろうとすると、依頼した葬儀社の方が家族と話しをしています。


もっと綺麗になるから・・・という内容のようですが、正直気が進みません。


折角、姉妹が化粧したのですから、それで良いと思えたのです。 それに


僕がし直しても絶対に良くなる保障はありません。 ただ化粧した故人を


見たときいつも以上の違和感は感じていました。 結局、ご家族からは


化粧をし直して欲しいと言われ、してある化粧を拭きとった素顔を見ると


化粧していた時と違い、ずっと優しそうな顔をした故人だと分かりました。


優しそうな顔の印象を残したまの化粧・・・暫し考えてから出した答えは


『起きた化粧では無く、眠った顔の化粧をする』だったのです。


化粧後、ご家族が改めて顔を見て線香をあげた時にくちから出た言葉


「今にも起きそうな綺麗な顔になると、また悲しくなっちゃうね」というのを


聞いた時、今まで感じてきた違和感がハッキリわかったのです。


横になり目を閉じて寝ているのに、普段起きている時の化粧だからの違


和感だと分かったのです。 その後の葬儀では故人の顔を意識して見る


ようになると違和感の原因が分かったからでしょうか、綺麗ではあるけれど


優しい表情や、今にも目を開けそうな寝顔ではなく、化粧というマスクを


被ったように思えてきたのです。 家族目線の葬儀とは辛い家族の心が


少しでも和むことです・・・頭では亡くなったと分かっていても、寝顔にしか


見えなければ、顔の布を取っても眠ったような顔なら、少しは心が癒され


るかもしれないと、自分で納棺師を行うようになってから化粧をし始めると


立て続けに予想しなかった事が起こりました。 化粧後、家族が故人の


顔に当布をしなくなったのです。 理由は何度も述べたように「眠っている


ようで今にも起きそうだから・・・」というものですが、この時の家族の顔は


皆さん温和な顔で語ってくれるのも一緒という共通点です。


この時に教えられたのは『綺麗な化粧より、家族の心が癒される化粧』


のほうが家族目線の葬儀を実践する結果になるということでした。


次回『あんしんサポートの綿着け衣裳の考え方』です


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