ドライアイス処置をして安置から2時間、、要所の低温化が進んだのを


確認すると死化粧を始めます。 読者の皆さんは『ほぉー』とか『へぇー』


程度の感覚でしょうが、この段階で化粧をする葬儀社はまずありません。


今回の6日が後葬儀だと、死化粧をするのは葬儀前日、5日後に行う


湯かん・納棺の儀直前・・・というのが殆どの葬儀社だと思います。


その理由は、家族が行うのは別として、プロの化粧は納棺師が行うのが


殆どであり、納棺師が入るのが湯かん納棺の儀だからです。 という事は


それまでは素顔の仏さんが多いって事です。 男性の場合それでも我慢


できるでしょうが、故人が女性の場合はどうでしょうか? 勿論、素顔でも


全く気にしないって人もいるでしょうが、女性の多くは早く綺麗に化粧と


整髪をして欲しい・・・って思うんじゃないかな? 無駄毛が生えてれば


女性だってひげ剃りもするし、シミやソバカスや黒ずんだ部分がある時は


コンシーラを使って隠しもします。 また病院から搬送してきた時点では


くちを開いているご遺体も多いので、くちを閉じる作業も行います。


逝去から早い段階では、硬直もしておらず、顔の表情も固まっていない


こともあり『くちは閉じ易く』『顔つきも柔和な表情になってくれます』また


ファンデーションが馴染みやすい点も、早い化粧効果は大きいでしょう。


ちと考えれば誰でも分かることですが、まだ温もりのある皮膚と、冷たく


なった皮膚では薬液の伸びも、馴染かたも違うので5日や6日程度なら


しっかり化粧すれば、まず問題なく過ごして頂けるでしょう。


5日間、6日間と葬儀までの時間が長引いた時など、隣保の方や親戚


から「前に見た葬儀では3日もしたら顔が黒っぽくなっていた」というような


話しも出ますが、早い段階で適切な処置と化粧を行えば、安置をした


数日間、故人の顔に布を当てずに過ごす事だってできるのです。


っていうか、あんしんサポートの場合を例にとると、殆どの家族が化粧後


顔に布を掛ける事なく、そのまま火葬になります。 顔に布を掛けるのは


いかにも遺体という顔だからなのです。 自然な血の気があって眠ったよ


うな顔をしていれば、家族も眠っているようにしか見えないので、布を掛


ける気にならないのでしょう。 死化粧は時間の問題だけでなく、どんな


顔の化粧にするかも大きなポイントだと思います。 僕の場合、拭きとり


から始まり、ひげそり、下地クリーム、コンシーラ、故人の顔色によって仕


上がりが自然な寝顔になるようファンデーションを調合して塗り、ほほ紅、


口紅、アイブローなどを使用してメイク後に髪を整髪して完了です。


厚化粧にならず、今にも目を覚ましそうな自然な寝顔の故人が出来上


がると、家族の心が安らぐのが手に取るように分かるのです。


今回の話の中で皆さんは、不思議に思った部分はありませんでしたか?


あんしんサポート以外の多くの葬儀社が、当たり前にしている事であり、


多分、殆どの葬儀社は疑問にすら思ってない事。 でも故人の家族なら


そのご遺体が女性なら間違いなく思うこと。 それらをひとつひとつ改善


してきたのが、あんしんサポートの葬儀内容でもあります。 ・・・つづく


次回『納棺師が自分でできるようになったら・・・そうしよう』です


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