ご存じのように、日本は国民皆保険制度です。
全ての人が、費用の2,3割を負担することで、必要としている医療が受けられます。
日本にいると当たり前のことですが、外国に行くと事情は大きく違って来ます。
例えばアメリカに旅行に行って、奥歯が痛くなり歯医者に行き神経の治療をしたとします。
何と、治療費が18万円もかかってしまいます。
フィリピンやシンガーポールなどの東南アジアでも7万円ほどかかります。
日本では窓口負担が3千円ほどなので、格段に安いと言えます。
アメリカの歯科医療ですが、歯の神経を治療する人、歯周病の治療をする人、人工の歯を入れる人、それぞれの専門家がいて、分業で治療をしているので高いと言われています。
日本のような皆保険制はなく、個人や会社が民間医療保険に入り、そこから治療費が支払われますが、経済的な理由から保険に入れず、費用がかかる歯を残す治療をしないで、抜いてしまう人も少なくないようです。
日本人よりもアメリカ人の方が、歯みがきを熱心にして、定期的に歯科医院に通っているようです。
80歳になった時に残っている歯の本数は、アメリカが18本に対して日本は12本です。
もしかすると、この治療費の高さが、歯を大事にすることにつながっているのかもしれません。
また、日本人に比べアメリカ人の方が、歯や口元に対する意識が高く、歯並びが悪ければ、子供のうちに歯列矯正をして治す人が多いです。
歯並びが良くなれば、歯みがきがしやすくなり、虫歯や歯周病になりにくくなります。
歯の矯正治療は、費用も時間もかかりますが、長い目で見ればお得なのかもしれません。
ちなみにですが、もしアメリカでコロナに感染して入院したら、いくら位かかるのかご存じでしょうか?
平均で75000ドル、日本円で960万円(1ドル128円)だそうです。
重症化して、人工呼吸器などを付けると、30万ドル、日本円で3840万円もかかってしまいます。
信じられないような金額です。
具合が悪くなって、救急車を呼んだだけでも、15万円ほどかかってしまいます。
アメリカでコロナ感染による死亡者が多いのは、お金がかかるので、適切な医療が受けられないためなのかもしれません。
日本の常識は世界の常識ではありません。
病気やけがをすると、信じられないような治療費がかかってしまいます。
海外に出かけける時には、必ず保険に入りましょう。 《文責:周治》