みなさんこんにちは。

技工士の飯塚です。

 

「何を基準に色を決める?」というとこから、前回は「色ってどういうもの?」でしたね。

色の三属性 「明度・彩度・色相」というものが、歯の色を見るうえで絶対に欠かせないというとこらから、明度について少し書きました。

今回は「彩度」。

 

彩度(chroma)とは、色の鮮やかさを示す尺度です。色の濃さとだいたい同じです。

この図の縦軸を見ていくと、上端が彩度がいちばん高い原色で、下端にいくにしたがって、どの色も無彩色(グレー)になっていきます。

色が薄い場合は「彩度が低い」 色が濃い場合は「彩度が高い」ということです。

 

口腔内…特に前歯部において、彩度は中切歯から犬歯(糸切り歯)に向かって高くなります。

自分の歯を鏡で見てもらうとよくわかります。

鏡を見て、にぃ~っとした時の正面の真ん中の歯が中切歯(1番)。 そのひとつ横の中切歯より小さい歯は側切歯(2番)。 またその横の歯は犬歯(3番)。

犬歯(糸切り歯)が、他の歯に比べて全体がオレンジ味を帯びている事に気が付くと思います。

これは犬歯の象牙質が他の歯に比べて厚いために、エナメル質(透明感の強い層)を透過して見えるからなんです。

全員が全員というわけではありませんが、一般的に年をとるにつれて明度は低下し彩度が上がります。

これは加齢による歯の質的変化…歯磨きによる性状の変化…各種金属イオンの沈着などのためなんです。

いっぺんにしてしまうと、こんがらがってしまう(自分も…)ので、今回はここまでにします。。

次回は、色の三属性の最後の「色相」…おまけで「補色」です。