毎度どうもー!ぜっきーです。
 
本日の懸巣劇場後編の放送時間がやってまいりましたよー
 
前編の再放送は↓コチラ↓
 
前編のあらすじ
街中でパスタ屋を営む主人公rinrinは、不意に現れた謎の男に「至高のパスタを作れ」と命じられた。
期限は僅か3日。苦悩するrinrinは満足するパスタを作る事が出来ず、男に失格を言い渡される。
必死に食い下がり教えを請うrinrin。
男は「奥方が鍵を握っている」というのだが…
 
 
男が再び店に現れたその翌日。
rinrinは自分の手元にあるレシピをじっと見つめていた。
 
あの男が帰りの車の中から告げたひとことがずっと頭に残っていたのだ。
 
K原Y山「至高のパスタは高級食材を使えばいいというものではない。私が何故お前に至高のパスタを頼んだか、そこに目を向けるといい」
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rinrin「先生…」
 
そう、rinrinは自分で背伸びをしていた事に気付いたのだ。
至高というからには、高級毛ガニやアワビやウニやイクラ等(北海道物産展の如し)、とにかく値の張るものをたくさん使うべきだ、という思い込みがあったのだ。
 
これぞまさに固定観念!(おっ、ようやく引き寄せっぽい話になってきたぞー・笑)
 
rinrin「もしかして先生は…」
 
ページをめくっていると、ふとひとつのレシピが目に留まった。
それはrinrinが今もっとも自信を持って作れる最高傑作のひとつ。
 
rinrin「そうだ!そうなんだ!僕が一番、ガンダムを上手く使えるパスタを美味く作れるんだ!一番、一番上手く使える美味く作れるんだ!」
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そしてそこから人が変わったようにrinrinの手が動き始める。
 
同時に頭の中にもうひとつの声が響き始める。
 
今あるレシピを、もっと改良せよ!
もっと進化せよ!
情熱を持ってそこに向かえ!
 
その瞬間、rinrinの脳裏にキラリと閃くものが。
 
rinrin「こ、これがニュータイプの実力か…」
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その翌朝。
男が最後のチャンスを与えてくれた、まさにその当日である。
 
rinrinは未だ厨房にいた。
 
9割方は味も決まった。使うパスタも最高の組み合わせとなった。
 
だがあとひとつ、どうしてもひとつ、何かが足りない。
 
rinrin「くそぅ、ここまで来ておいて…」
 
しかしrinrinの辞書に、もはや諦めの文字はない。
 
rinrin「やれるとは言えない。けど、やるしかないんだ!」
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その時、厨房にゆりんが姿を現した。
 
ゆりん「どう、rinrin。どんな感じ?」
 
rinrin「ああ、ゆりんさん。今いいところまでいってるんだけど…」
 
その時。
rinrin氏の目に飛び込んできたとある文字。
 
rinrin「こ、これは…」
 
先日の男が残していった言葉がrinrinの頭に蘇る。
 
 
K原Y山「FUMITO氏に言われた事が最も近いな」
 
 
rinrinの目に希望の光が灯った瞬間であった。
 
 
その数時間後、店にひとりの男が現れる。
 
ゆりん「いらっしゃいま…え!?」
 
シャア「やあ。今日は私が先生の代わりだ。至高のパスタは完成したのかな?」
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rinrin「お待ちしていました。もちろんです。これが自信を持ってオススメできる、至高のパスタです」
 
シャア「見せてもらおうか、連邦軍のモビルスーツの性能その完成した至高のパスタとやらを!」
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rinrin「お待たせしました。こちらです」
 
シャア「ほほぅ、これは豚バラ肉かな。
 
ふむ…ベースはトマトソース。白ワインと共にじっくりと煮込まれているな…。
口に入れるとホロッと崩れる豚バラ肉の柔らかさが堪らない。
そしてこのソースだ。この深み、このまろやかさ…こ、これは!」
 
「店主よ、教えてくれたまえ。このソースの隠し味はなんだ?」
 
 
 
 
 
 
 
rinrin「はい、それは闘魂です」
 
 
 
 
 
シャア「とっ…闘魂?それはまさか、あの伝説のセカツクトークショーin大阪の時にゆりん嬢が着ていたという…」
 
rinrin「そうです。その闘魂です」
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rinrin「仕上げにこの闘魂が加わる事で、唐辛子の辛みとトマトソースの酸味、白ワインの深みがひとつにまとまり、このハーモニーを生み出しています」
 
シャア「そうか…そこに気付いたとはさすが先生が見込んだだけのことはあるな」
 
rinrin「ありがとうございます。ですがここに至るまで先生からたくさんヒントをいただきました。なので私の実力ではありません」
 
ゆりん「でもきっとrinrinは自力でもここに辿り着いたと思います」
 
rinrin「ゆりんさん…」
 
ゆりん「私は最初から白いモビルスーツrinrinが必ず至高のパスタを作るとわかっていました」
 
シャア「ララァゆりんは賢いな」
 
ゆりん「そういう言い方は嫌いです。大人っぽくて」
 
シャア「そうだな。気をつけよう」
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rinrin「ゆ、ゆりんさん!?顔が変わってますよ!」
 
シャア「とにかく、このレシピとララァはもらっていく。また先生から詳しい話があるだろう。では」
 
rinrin「あ、あのシャア大佐…」
 
シャア「ああ、いけないな。これでは君が店をやっていくのに困るだろう。よしわかった。代わりの者を遣わす事にしよう」
 
ゆりん「ほなrinrin、またなー」
 
rinrin「またなーって、あ、あのゆりんさん…」
 
ゆりん「しのごの言わんと働きや!明日には人来るてシャアさん言うてるやろ!!
 
rinrin「いや、でも、あのぅ…」
 
ゆりん「わー、シャアさんザクで来たんですかー!赤めっちゃ好きなんですわー。乗ってええですか?ありがとうございますー」
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rinrin「ゆ、ゆりんさーん…(遠ざかる声)」
 
 
さあ、そんな悲劇(?)の中で産まれた伝説のライオンパスタセット。
 
 
rinrin考案スペシャルライオンパスタセット
 
「豚バラ煮込みとじゃがいものトマトソース」闘魂付き〈唐辛子〉
一人前1000円
 
こちらは生パスタとパスタソースのセットになります。
ご自宅で本格パスタが楽しめる限定セット!
 
この日イベントにご参加の方のみ、購入可能です!!
 
 
その更に翌日。
開店前の準備で慌ただしい中、遠くからズシン、ズシンと何かが歩いてくる音が…
 
ラオウ「パスタイムはここか」
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rinrin「あ、あの、どちらさまで…」
 
ラオウ「人手が必要と頼まれたので来てみた。黒王はどこへ繋げばよいか?」

rinrin「え、えーとあの…ちゅ、駐車場へお願いします…」
 
ラオウ「うむ。では何から手伝うか」
 
rinrin「い、いえ滅相もないです!あの、よければお座りいただいてパスタなどいかがですか?」
 
ラオウ「心配無用!ここに立っていればよいか?」
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その迫力にrinrinは何も言う事が出来ず。
 
その日一日中、パスタイムには馬のいななきが響き渡っていた…
 
最後にrinrinはポツリと呟いた。
 
「認めたくないものだな、自分自身の若さ故の過ちというものを…」
 
 
 
おしまい
 
※このお話はフィクションです※