「母がくも膜下出血で倒れた日」を初めから読む下矢印

 

 

 

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転院に向けての面談をしてから間もなく、母は一般病棟へと移った。リハビリを受けつつ、転院先に空きが出るのを待つ毎日。その間に、母は1人でシャワーに行けるほど回復していた。

 

病院から転院先が決まったと電話があったのは、面談をしてから1週間も経たない日だったと思う。運よく第一候補に選んでいたリハビリ病院から、二つ返事で転院できると回答があったと連絡がきた。

 

もちろんそのまま承諾をして、その次の日には病院を移ることになった。

 

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父は仕事なので、転院の付き添いは私1人だけ。久しぶりの母との再会が楽しみな反面、いきなり倒れた母にどんな顔をして会えばいいのかわからなかった。

 

母とは電話をしたりメッセージのやり取りはしていたものの、救急車で運ばれたあの日から姿を見ていない。この日は、本当に本当に緊張した。

 

病院に着くと、母と会う前に看護師さんからいろいろなものを手渡された。そのほとんどは転院先に渡すものばかりで、母の病状の経過が記された書類や、飲んでいる薬などだった。

 

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