今日は風も少なく暖かいです。

依頼品の2Uエンジンですが、依頼主はシュラウドは結晶塗装をご所望でしたので、のんびり行うこととしました。

 

シュラウドの旧塗装剥し、歪み修正、破損個所溶接、下地処理は先週までに終わってます。

レストアって、これらの下処理作業が全体の8割以上です。 大変な作業です。

これらの作業に比べればエンジンやトランスミッションのOHなんて、お気楽なもんです。

結晶塗装後にネジなどの接触で剥がれやすい部分の下地(黒)塗りも先週行いました。

 

で、結晶塗装の準備です。 

シンナーやコンプレッサーなど塗装準備はいつも通りですが、今回はこれを使います。

ジャーン!!  手作りオーブンと反射式石油ストーブです。 

オーブンは木枠を組んで台所用レンジガードを内側の壁面にしてあります。 

安価ですが十分な性能です。 上部から温度計も差し込んであります。

 

依頼主は結晶粒度をできるだけ大きくしたいような希望でしたので、塗装は厚めの4度塗り、そして4度目の塗装直後にオーブンに入れてしまいます。

下面は金網です。 アルミ板や鉄板など、いろいろやったけどこれが一番でした。

この金網、ファン前の金網の交換用に買ったのですが、ちょうど良い寸法が残ってました。

以前は、壁にかけて使うワイヤーネットを用いましたが、こっちのほうが良いですね 

 

今回用いた結晶塗装用塗料の最適温度は118℃くらい、焼き付け時間は30分くらいです。

  自分の頭頂部は見たくないですね・・・

塗装表面を非接触温度計で監視します。 

上は小窓(ボロ布が乗っているところが小窓)から、下は金網の隙間から測定します。 

上に突き刺さっているのは温度計です。これで庫内中央の空気温度を監視します。

 

今回はこの3つでした。

フロントカバーも結晶塗装するので付けた状態で塗装します。 結晶塗装は接触で剥がれやすいので、通常重なる部分はマスキングします。 2つの部品が接触する部分は既に黒塗装してあります。

表面の様子を見ながら、焼き付け時間は30分程度で終了しました。

ここから完全硬化まで1週間はかかります。 2階の和室に並べて硬化を待ちます。 この塗料、大変臭いです。匂いが畳に移ると叱られそうだな・・・

 

こんな装置なので、のんびりやると一日仕事です。 

ぽかぽかした日差しの下で、コーヒーやお菓子、お茶を飲みながら・・・

花粉が飛んでなきゃ最高ですが・・・まあ最近のマスクは高性能ですね。かなり楽です。

暖かくて良かった。 

依頼エンジンも、もうすぐ完成です。 では!