私のヨタハチ、

車両入手時に装着されていたウオッシャータンクユニットが全くダメでした。なので当時の補給品を買ってつけていました。

ちなみに私のヨタに車両入手時に付いていたのは、この整備書の品物です。 もう20年以上昔なので当時の写真はありません。

これは1965年3月の「トヨタスポーツ800新型車解説書」の中にあるページです。

時代を感じさせる記述ですね。

で当時、補給品で買ったのというのはこの写真のものです。 

当時、パーツ屋(整備業者等に純正部品やいろいろな部品などを仕入れて配達してくれる業者さん)に、現物を見せてパーツナンバーを言ったら、これに替わったんだよってパソコン画面や帳面見ながら教えてくれました。 

これ、結構性能が良く、寿命も20年以上全く問題なく動き続けています。なかなか優秀ですね。

ポンプはこのようになっています。

フレーム式で先端のポンプ部はローター交換が可能です。

 

後で分かったのですが、最初についていたのは、ポンプ本体に使われている樹脂(透明な部分)がアルコールに弱いものなので、市販のウオッシャー液を入れると、何もしなくてもヒビだらけになります。ほっとくと勝手に壊れ(砕け)ます。

もしかしたら、それが理由でこの構造になったのではと想像しています。

ただ、コスト的にみれば、これはかなりのコストアップ(高級品)ですね。

 

で・・・

私のヨタハチの、最初に付いていたウオッシャータンクユニットは原形をとどめないほど朽ちてしまっていました。

今回はそのレストアの話です。少し長いですが皆さんの参考になるかも?と思い投稿します。

 

先ほどの話のとおり、ボロボロに錆びて完全に不動、取付金具も朽ちていて、モーター部は中も分解が困難なほど錆がビッシリ、ローターの積層鉄心は錆で膨らみ、巻き線もズタボロ、基板は剥離変形していました。どうみても再生不能の捨てるしかない錆屑でした。それでも捨てるに捨てきれず、まあ、何年かかるかわからないけど、時間をかけて直してみるか・・と思い、コツコツ作業を始めました。

 

で今月、なんとか完成させました。

ちょっと修理しては、しばらく休み、忘れたころに再開を繰り返し20年以上経っていました。

昨年末にはローターのコア鉄心板の再生と積み重ねが完了し、年明けに手巻きで巻き線を終えました。

このころから完成形が見えてきて、ちょっとワクワクしていきたのを思い出します。

出来上がったのがこのユニットです(モーター部とポンプ部はまだ固定していないときの写真です)。

モーターの色は本来黒のようなんですが、シルバーにしました。良くここまできたな~と感慨ひとしおです。

この方式のポンプ本体は、取り付け部から下が透明樹脂です。因みに、先ほども書きましたが、これらに使われているプラスチックはアルコールに弱いので、市販のウオッシャー液使うとヒビだらけ、そのままほっとくと最悪砕けます。使えるのは水だけですね。写真を見るとわかりますが、これもヒビだらけで砕けそうなので、浸透性の接着剤をしみこませ補強しました。

 

次に朽ちて原形をとどめていなかったタンクのバンドを作りました。材質はアルミにしました。

奇跡的に純正のウオッシャータンクのバンドを持っている人(A様)がいました。凄いな~。

写真を送ってもらって、そこからコピー作成しました。

純正品の写真です。すり割りネジと角ナットが時代を感じさせます。

これをもとにアルミで作成しました。

まあちょっと現代風ですが、こんなものでしょう。

 

実はこのA様のウオッシャータンクユニットのモーター部も、私のや、整備書のとは異なります。

この写真のモーターユニットです。

この形状のモーターユニットって、よく見ると電源端子が下にあります。

ちなみにモーターから下のポンプユニットは私がレストアしたのとは全く同じです。

 

端子が上についているものは、このパーツリスト上のがそうですね。これはオフ会などたまに見かけます。

ちなみにモーターから下のポンプユニットも少し違うようです。

ポンプとタンクの取り付けは、レストア品はネジ込み式(2回転半)ですが、この絵のは、私が買った補給品のと同じ半回転ロック式ですね。 取付直径も少し小さいのでタンクは共通にはなりません。

 

因みに、次の写真のは2000GTのだそうです。

モーターの端子が上です。ポンプやタンクもさっきのパーツリストのもののようです。給水口だけが逆になっていますね。

 

で・・・いきなり完成形です。

実はこのモーター周りの鉄ケースも錆で穴だらけです。 かなり埋めたのですが、大きいのは諦めました。

頂上にも穴が開いてるのでグリスを塗ってます。

 

なので、良さそうな塩ビのキャップが見つかったので嵌めました。ぴったりです!

なかなか良い感じです。 給水口のゴムキャップもボロボロだったのでゴム接着剤で再生させました。

ゴムキャップについている落下防止の紐も当時物です。 

 

ポンプ性能ですが、実はモーターを巻き直しで、ちょっとだけモーターパワーをアップさせました(昔DCモーターも設計していたことがあるので)。 なので純正状態よりちょっとだけ性能良いです。でもすぐ水がなくなります(笑)。

 

モーターが標準状態ならばポンプ性能は最初の写真のフレームタイプのもの(補給で買ったもの)の方が良い感じがします。

そっちだと市販のウオッシャー液もOKです。

因みにタンクの角に見える2本の線は、水の量の目安線ですね。下線より低いとポンプにダメージがあります。上線より多いとモーターに水が侵入する恐れがあります。皆さん守りましょうね。 

 

ところで、いったい当時のパブリカ、ヨタハチには何種類のウオッシャータンクユニットってあったのでしょうかね。

整備書やパーツリストを見ると、私がレストアしたもの、補給品として買ったもの、A様にお写真提供いただいたもの、パーツリストにあるもの(上写真の2000GT用と同じもの)、それら以外に以下のものもあるようです。

パブリカ用と書いてありました。

まあどれも純正です。いろんな不具合などが見つかって変わっていったのだと思います。

どれも時代を感じさせて良いな~って思います。

長々と申しわけありません。

以上です。

5月31日(日曜日)は富士の裾野で「第44回裾野ミーティング」が開催されます

旧名裾野ミーティング(牧場オフ)です。

 

おなじみの「ヨタハチのホームページ」からのお誘いで、

詳しくはこちらを!と言いたいところですが、

 

旧リンクでの接続や、検索エンジンでの閲覧が難しくなっているようです。

 

http://yota8maru.web.fc2.com/ が、ホームページを見ることができるリンク先です。 

 

リンクを独立させてしまうと文字化けしてしまうので、あえて上記のような書き方をしています。

 

上記の「http://・・・com/が、ホームページを見るこ」の

「http://・・・com/」までだけをコピーして、検索エンジンに貼り付けてください。 

「ヨタハチのホームページ」が見られると思います。

 

空冷水平対向2気筒ファンや同好の士全員が皆様のお越しをお待ちしております。

お気軽にお越しくださいね。

 

 

私のこのブログもしばらく更新していませんが、ヨタ・パブをはじめとしたネタは溜まっています。

現在、家族の病気で多忙にて、記事を書く気にならない状態です。

もう少しすると落ち着くと思いますので、また投稿し始めます。

その時はよろしくお願いいたします。

 

では!

私のヨタハチ、シ〇〇製のヘッドライトリレーハーネスを装着していました。

「スイッチ寿命が長くなる!」「ヘッドライトが明るくなる!」・・・。 

確かにスイッチ寿命には良いな~って思いますが、しかし・・・

●黄色い配線が目立つし、なんか配線がごちゃごちゃして嫌だな~

●それほど明るくなってないな~ アイドリングじゃ暗くなるしな~

って思ってました。

それならば・・・「自分で作るか!」ってことで、数年前に最初に試作したのがこれです。

シ〇〇やマー〇〇製などは、リレー4個(1ヘッドライトに2個セットで1ユニット)、ヒューズ2個、グランド線はヘッドライト毎に別々です。電源もバッテリーから直で、配線数も多く太いのを使ったりしています。

これをできるだけ少なくしました。 

 

この試作から始まって、エンジンやオルタネーター周辺の電圧・電流変動などを測定しながら改良していきました。

①配線はできるだけ目立たせない、長さを合わせて車両既存の固定金具で固定できる。

②コネクターは純正と同じもの。

③簡単に取り付けられる。

④配線はできるだけ太くしない(みっともないので)、でも2重被覆以上にして安全第一。

⑤純正配線や他社製より明るくなること。←これ一番大事

 

昨年、私の車を見たヨタハチオーナーが「ヘッドライト明るいですね。高出力のハロゲンランプですか?」と聞かれました。「40/55wの昔のシールドビームですよ」って言ったらすごく驚かれたので、同じものを製作してあげたところ大変喜ばれました。ちなみにシールドビームでの車検(試験場持ち込み)でも何の問題もありません。「光量は十分です」ともいわれました。

 

で、現在の製作物はこれです。いろいろ工夫しシンプルに出来ました。

ヒューズは1つ、端子留めは2か所だけ、リレーは2つだけ、3個のコネクターは純正と同じです。

10人以上の人のヨタハチ、パブリカに取り付けられています。 

ほぼ全員に「明るくなった」「すごく明るくなった」って言っていただけました。

「シールドビームで車検に通った」って言っていただけました。

これからもヨタパブ乗りのために専用で色々作っていこうと思います。

 

もし欲しいな~って思われる方がいましたら、このブログか、ブログのメッセージ✉で連絡ください。

車によって配線状態が変わってしまっていることが多いので、エンジンルームの写真を見せていただいてからの製作になります。

完全手作りなので少し時間をいただきますが、車に合わせて作りますよ。

では❢

 

ここのところ人の車ばっかり弄っていて、自分の車を整備するのは久しぶりです。

現在右腕が不自由なので、あまり重整備はできませんが、サンプルで買ったファイヤースポーツさんのロアボールジョイントを両輪に取り付けてみました。 

 

物はこれです(写真借用しちゃいました) 

単品で弄ってみる限り良い感触です。完成度も機械加工レベルもロアボールジョイントとしては申し分ないです。

 

付属のキャッスルナットはM10の16mmナット、ちょっと珍しいですね。

緊急用に取り置きするとして、純正のキャッスルナットは17mmなので純正をそのまま流用することとします。 

グリスニップルも、私の持っているグリスポンプはクランプチャック式で大きいので、装着されていた純正のボールジョイントから横向きのニップルを外して取り付けることとします。

この辺は好みですね。

 

まず取り外しです。

ロアボールジョイント交換などの場合、私はここに馬をかけます。

ちょうど良いところにバンプラバーのボルトが飛び出ているので、馬の受け面に10mmの穴をあけてそこに飛び込むようにしています。

こうするとロアアームをしっかり下から支えるので、トーションバーを緩めなくて交換ができます。

こんな感じで固定できます。

 

取り外しには純正のパブ/ヨタ専用のプーラーを使います。

写真のように、ある程度強く締め付けたら無理に締め上げず、ハンマーで軽く叩いて衝撃を数発与えれば、「バン!」と音がして外すことが出来ます。

 

以前旧車ショップでインパクトレンチで締め上げているのを見ました。無茶するな~って思ってました。

案の定、プーラーは開くし、ボールジョイントのボルトはひん曲がってました。

まあ再使用しないんでしょうね。

 

これが外した純正のロアボールジョイントです。

 

これは自身で簡易リビルトしたものです。リビルト後4万5千キロくらい使っています。

 

外してみるとガタは全く感じられず十分使える状態でした。

「これだと差はあまり感じないだろうな〜」って考えてました。

 

10年くらい使っていたので取り付け面も錆びています。

錆び取りをして、接合面とボルト穴とボルトにグリスを塗って装着しました。

そういえばボルトに油を塗ってはいけない、なんて書いてる記事を見た記憶があります。

締め付けすぎになるなんて書いてありました(笑)。

塗っていいんですよ。何の問題もありません。締め付けすぎにもなりません。

 

で、完成です。

いつかキャッスルナットも、グリスニップルも新しいのに交換しよう・・・

午後から試乗を兼ねて、妻とヨタで買い物に出かけました。


そこで・・・予想を裏切る状況を体感しました。

明らかに、カーブでの操舵安定性、直進性、高速安定性が思った以上に上がりました。

特に路面の状態に対する耐性が高く、ハンドルブレが少ない、というよりほとんどありません。


何より感動したのは・・・

私のヨタ、しばらく走行したあとの最初のブレーキングで、少し左に行く癖がありました。

これが全く無くなりました。というより手を放してフルブレーキングが出来ます。


これは!と思い、外したボールジョイントのグリスを洗い流すと、右のボールジョイントに、

ほんの少しガタがありました(でもほんとに少しで使用可能範囲です)。

気が付きませんでした。

というよりこのくらいのガタ(グリスが入っているとわからない)でブレーキ癖が起こっていたんだ・・・
 

私の所に多くのヨタやパブが修理で来ます。

記憶している限り、ボールジョイントが健康な車の確率は10台に1~2台でした。

皆さんもぜひ確認してみて下さい。

 

確認方法も整備書の絵ではちょっとわかりにくいです。

車体側をジャッキアップすると、ロアアームにトーションバーによる下向きの大きな力がかかる為、熟練しないとガタがわからないんです。

かならずロアアームを下から支え、しっかり車重をかけて固定しましょう。 事故の無いように安全第一で!

そしたら写真のように長い木材等でタイヤやロアボールジョイントのボルト部を持ち上げればガタが確認できます。

 

まあ安価で提供してくれているので、問答無用で交換しちゃうのも良いと思います。

もし外した純正ロアボールジョイントが良品なら予備にしておけばよいのですからね。

良いものを作ってくれました。60年経ってこの乗り味が体感できるなんてほんと嬉しいです。

ヨタハチオーナーとしては大変大変感謝です!

時計修理のご依頼がありました。

依頼者の修理の経緯を読んで、これは業者さんも修理作業を拒否される案件だと判断し、お受けすることにしました。

早速、故障した時計が届きました

いろいろ頑張られたのでしょう、努力の痕跡が見られます。 

時計は「アルファロメオ  ジュリアスーパー(前期型)」用だそうです。

文字盤には「Veglia Borletti」の文字があります。

中からはカラコロ音がしてます・・・何か部品が落ちてるんだろうな~

このまま電源を入れると、故障を増やす恐れがあるので、まず分解します。

中から出てきたのは・・・白いギヤと

プラスチックの短い棒です

ギヤ軸が折れていて、ギヤは転がってました。 

多分、長短針駆動接続ギヤですね。重症!!!

・・・まあこれはこれで、電源投入!

 

・・・動きません

これは手ごわいかも。テンプに接続する回転振り子はユラユラするだけです。

でもユラユラってことは、動こうとしてはいるってことです。

では原因追及です。

オシロスコープで回路上を探ります。各部電圧ほぼ正常。

電子部品の劣化はありましたが、不動の原因は見つかりません。これなら動くはずだけどな~

 

時代にそぐわないコンデンサが付いています。真っ赤な楕円のがそれです。

タンタルコンデンサっていいます。もしかしたらこれかな~ 

このコンデンサは故障モードが短絡の危険なコンデンサーです。

充放電特性がピーキーで合わないのかも・・・

それでも動くくらいはするよな~ 

 

次は振り子コイル部分の確認です。0.03mm以下の線材です。

写真に半分写ってる緑の丸いのです。

ジジイの手では、さわるのも怖いです。で・・・正常でした。 

 

次は機械的故障から捜索です。

電源を入れたまま、ひっくり返したり横向けたり・・・

すると時計を上下逆さにすると、少し振り子が動き始めました。

でも戻すとすぐ止まります。

 

とりあえず分解すると・・・

テンプに相当する軸の下側になる軸受けと軸の摩耗が見つかりました。

これは砥石を使って手仕上げで、針先をとがらすように磨いてゆきます。

砥石はけっこう得意です。この写真の軸の下側の軸受けです。

針先形状をお椀型軸受で受けています。

この時計この写真の向きで使うので、どうしても下側が摩耗してます。

振り子の動きはかなり良くなってきましたが、まだ駄目です。

 

何やが原因やねん!!!!

 

回転振り子には対向に永久磁石がついています。

これとコイル(電磁石)で振り子が動くのですが・・・確認のために磁束密度を測ります。

 

すごく雑にコイルを巻いたフラックステスターもどきを作って磁石を通してみます。 

これで磁束密度の比較ができます。

・・ん、これかなぁ~!?? 

コイル正面側(下側)のフェライト磁石がかなり弱いなぁ・・・こんなセッティングなのかな〜

何で~~

まあ考えてもしょうがないし、再着磁する方法もないし、同じ磁石なんて見つからないし・・・

 

さっきのテストで、何とか動こうとする向きは見つかったのでこのまま使います。この写真の状態では動きません。

ここから磁石どうしの距離や、磁石とコイルの距離位置の調整などで、何とかするしかありません。

回転振り子を少しづつ曲げたり、ヒゲバネ調整したり、基板を削って磁石とコイルの適正位置を捜索したり。

・・・3時間ほど格闘し・・・

 

で、見つけました!

動きが安定する位置。

正規位置とはかなり異なりますが、何とかなりそうです。

この状態で動き始めました。かなりずれてますし、

間隔は少し広めですね。

変なポジションですが、片方の磁石の磁力不足だと思うので、仕方がありません。

でも、まあ動いたから、あとは何とかすればいいや!

 

次は、中から出てきたギヤと、細い樹脂軸です。

やはり短針と長針の最終段ギヤの軸でした。

接着剤の跡もありました。 まあ接着剤じゃ無理ですね・・・

で、真鍮で軸を再生させることにしました。

 

新たに挿入する軸より0.03mmほど小さい穴をあけます。

精密ボール盤もあるのですが、このくらい小さくて繊細だと、手仕上げの方が自信があります。

で、穴あけ完成

長い軸を入れてみて垂直度を確認します。なかなかの出来です。

軸を適正な長さに切って圧入。

ギヤを組み込んで・・・

ギヤを入れて組み立てていきます。

ほぼ完成・・・

全ての軸とギヤに時計用高品質オイルを薄く塗布していきます。

実際は、溶剤で希釈したオイルを塗り、溶剤がとぶと適正な塗布量になるような方法です

 

エージングは300時間ほどしましたが、やはり少し不安定です。

運針速度が、本当に合ったかなって感じたのは

、毎日2回〜4回調整しながら10日間ほど動かした後でした 

まあ壊れていた部分は他にも もっとありますが、

そこはここで書くほどのことではないので・・・

 

オーナーさんも喜んでくれたようです。

良かった!