10月30日の土曜日、トヨタ博物館のトヨタスポーツ800イベントに参加するため、妻を乗せて朝3時半、圏央道日の出ICに乗りました。 海老名JCTで東名、御殿場から第2東名、道は空いていて車はすこぶる順調! これだと8時前には余裕で到着できるなと、第2東名の制限速度(+α?)で順調に走行を続けていました。
調子に乗って浜松近くの上り坂を走っていたら・・・徐々にゴ~という騒音と振動が・・・あれ、どうしたの、こりゃデフ?、トランスミッション?
速度を75kmくらいまで落とすと音と振動は少しマシになります。
浜松SAがすぐだったので、駐車場に止めてデフを触るとやや高温気味。アルミデフはすぐ冷えるので本当にすぐ触らないとわかんないです。 方輪浮かして3,4速で空転させてみましたが致命傷ではなさそうです。 ここで止まって躊躇しているよりは進むことを決断しました。
比較的音が小さくなる70km~75kmをキープしてトヨタ博物館に何とか到着しました。
イベントの間、イロイロ想像しますがよくわかりません。
イベントは無事終わり、その日の夜は新城ICまで戻って湯谷温泉に一泊です。
一般道をゆっくり走っていると音は少なめです(それでもうるさいですが・・・)
翌日は雨、こんな異常時は、できるだけ音の少ない(振動の少ない)、同じ速度/回転数で走る方のが機械の常識です。
高速道路では遅めの大型トラックの後ろについて70~75kmの巡航速度で無事家まで到着できました。
早速、翌日デフを開けたところ、
歯面に・・悪魔の爪痕がぁ~ あちゃ~やっちまいました。
調子に乗ってカタログスペック マイナス○○km/hで連続走行したせいでしょうか?
確かにデフオイルもしばらく替えてなかったので、思ったより粘度は落ちていましたが・・・
仕方ありません。 以前、四つ葉さん(土肥さん)から買った新品デフギヤに交換です。
まあこのギヤも使えなくなったわけではないので、また暇なときに手仕上げでギヤを磨こうと思います。今になって、若いころ仕込まれたハイポイドギヤ磨きが役に立つとは思ってもいませんでした。
で、私のアルミデフはヨタハチ初期の物です。リングギヤの固定ボルトはM8細目。 後のアルミデフや鉄デフ用はM9細目、四つ葉さんのリングギヤもM9細目。デフのネジ穴をドリルで広げます。 ちなみにパブリカ用アルミデフにはもう一回り細いネジが使われています。 もうカオス。 リングギヤ内径(デフ胴部外径)も異なるので、ご注意を!
この際なので、ベアリングもオイルシールも交換しました。
写真のベアリングナットを外します。工具は手作り、ボックスレンチを加工して作りました。
この締め付けは140N(ホイールナットは100N前後)という高トルクですので、しっかりした工具にしました。
手作りオイルシールアタッチメントも久しぶりのご対面です。
オイルシールを交換しました。
写真は歯当たり調整中の一コマです。 オレンジ色は光明丹です。 昔の光明丹は六価クロムと鉛が入ってすごくわかりやすかったのですが今のはイマイチ。まあ人体影響はなくなりましたね。
完成状態は、アルミデフですので歯当たりは、かなりトー/フランク気味にしておきます。
常温でアルミデフ単体状態で正しい歯当たりしてしまうと、走行中の熱膨張で噛み合いが浅くなり(ヒール/フェース)壊れやすくなります。 でも今の整備屋さんには知らない人も多いんですよね。
ちなみに四つ葉さんが作ってくれたこのデフギヤは、減速側で少し爽やかな?音が出ます。これは正常。 ハイポイドギヤなんてよく作っていただきました。 四つ葉さんに感謝です。
これで四つ葉さんデフギヤは都合3台調整しましたが、適正バックラッシは少しづつ違っていました。
調整は大変です。歯当たり位置を決めるのに8回、分解・組み立て・調整・歯当たりチェックを繰り返しました。 この時のバックラッシは0.15mmで行いました。
歯当たりが決まるとギヤオイルを洗い落とし低粘度のオイルを塗って、手でリングギヤを前後に何度も回してはバックラッシを少しずつ変えていきます。手ごたえで判断します。
言葉ではうまく言えませんが、バックラッシ少なめの位置から調整をしていって、手からギヤ振動が感じられなくなる直前の位置が最良点です。
今はギヤならし中で60km/h以下に抑えていますが、以前よりかなり良い状態です。
あ!ちなみに名古屋から時速70km~75kmの一定速度で300km以上も走ってきたので、燃費はリッター25kmを超えてました。 町中じゃリッター13kmなんて時もあるので心配していましたが、2Uはやっぱり燃費良いですね。
ギヤならしが終わったら(100km程)高速道路に行ってみます。 結果はその時に!