私のヨタ吉のサイドブレーキ(パーキングブレーキ)、以前からなかなか手がつけられなかったのですが、良いドナーが手に入ったので修理しました。不具合症状は、ブレーキを引いたときに、ノッチの間隔が荒くなってしまう(初期のパブリカと同じ感じになる)のと、しっかりロックを確認しないと1ノッチ落ちて、ブレーキが緩んでしまうことです。 早く治したかったのですが、良いドナーが見つからず苦労していました。

これがドナーとなったブレーキレバーです。オークションで手に入れました。爪のユニット(写真下)は、すでに取り外してあります。ユニットは、ほぼ新品のような状態です。
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次に、ヨタ吉の爪のユニットを外します。先端のプッシュボタンは、ねじ込みなので取り外しておき、このリベットをドリルφ6.5で揉んでリベットを抜きます。そしてドナーの様に、爪のユニットごと抜き取ります、これかなりコツが必要です。
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これがヨタ吉のと、ドナーの比較です。
ヨタハチや同時期のパブリカは、2つのロック爪を持っていますが、この片方が極端に摩耗してますね(写真下)。これでは、ほとんど噛み合ってくれていません。このどちらかがベースの歯に噛み込んでレバーが固定され、ボタンを押すと解除します。
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本当にボロボロな爪です。片方ダメなのは判っていましたが、何でこんなに摩耗したのだろう?
サイドブレーキレバーの長さが異なるので、プッシュ軸はヨタ吉のを流用(写真下の棒です)、あとの部品(バネと爪)を すべてドナーのと交換します。このユニットをサイドブレーキレバーのハウジングに挿入するのもコツが必要です。知恵の輪状態です。

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きちんと入りました。写真では、まだリベットは差し込んだだけです。

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新品リベットです。 平頭中空リベットのφ6×12です 10でもよいかもしれません。専用工具はありません(買う気も全く無い)ので、金槌でコツコツ叩いて鉸めます。最後に先端からバネを入れ、ボタンをねじ込みます。
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完成しました。私はレバーの下部分は、好みで黒く塗っています。
ところで、パブ、ヨタ系のサイドブレーキの種類です。
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それぞれ長さが異なります。上がドナーで、 最初に話しましたUP10パブのサイドブレーキは中央です。UP10パブは、ロック爪もこの様に1つだけです。
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これだとベースの歯の位置がレバーのストップ位置です。ずいぶん荒っぽいですが、男らしくていいですね。ただ、きちんとパーキングブレーキを利かす時は、かなり強く引っ張んなければならない場合がありそうです。

ところで、下の写真ですが、硬くなって破れたダストカバーと、羊のなめし皮(茶色)と接着剤(瞬間接着剤とゴム系接着剤)で作りました。
このダストカバーのゴムが生きてる車はほとんど無いと思います。作成してからもう3年になりますが問題なしです。
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完成したサイドブレーキレバーを装着し動作確認。
ベースのノッチ1歯でカチカチと2回音がし、どの位置でも止まります。
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また一つ治りました。 みなさんご参考に!(エ、反面教師だって)
では!