エンジン別インプレッションの続きです。公道ですからタイムを計ったりしているわけでは無いので、あくまで、感想(私見)です。
同じ型式エンジンでもフィーリングが違うのが旧車の世界。あんまり参考にしないで下さいね。あしからず。

さて同一条件部分の確認です。
ピストンリングは、ヨタハチ用。フライホイールは軽量化。ルブリケーションはフルフロー。冷却ファンはミニエース前期用。コンロッドは、左右重量バランス取り後。 インマニとキャブはヨタ用。圧縮比はヨタの9:1です。
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今回はカムの違いの続きです。
カムは下記の4種類です
①ヨタカムは、300度(75°)6.3mm
②パブ/ミニエは268度(67°)6.0mm
③パブ/ミニエのカムを研削して造った288度(72°)6.7mm 
④ヨタカム削ってつくった310度(77.5°)6.7mm
(③と④は1mm法で測定)

前回は3500rpmまでの中速域の途中でした。
単に体感の力強さだけでみると③≧①>②≧≦④
②は安定してスムースに回るので、①に比べ、力強さをあまり感じないだけで、そんなに大きな差は
無いような気がする。でしたね。
つまり、体感を感じるが、坂などを上ってみると、体感ほどの差は無かったということです。

次に3000rpmくらいから5000rpmです。
ここは④≧③≧①>②という感想です。
3000rpm手前から④は俄然元気が出てきます。キャブセッティングもヨタのノーマルでは薄いように感じます。③も①より元気な印象です。若干の上り坂などで2ndスロットル全開にすると、同じ距離で速度差が若干出ます。どうもカム動作角よりも、バルブで0.6mmのリフトアップが効果を出しているようです。ただ、やはり①と③は大きな差ではありません。
この回転域は高速道路で常用域なので、②に比較し①③は明らかに元気な印象です。
80km/h~120km/hの速度域ではエンジン音も軽やかで、加速感もかわります。

次に4500rpm~5500rpm以上の回転域です。
ここは①≧③≧②≧④となりました。
④は、キャブセッテイングが合わないのか5000rpmを超えたあたりから頭打ち感がありました。
②のパブ/ミニエのカムも5000rpmくらいから急に力がなくなり、ゆっくり回転上昇していく感じになりました。実は圧縮比がノーマル(8.2:1)の状態のときは、5000rpm以上の回転上昇は明らかに良かったんです。6000rpm以上までスムースに吹けあがりました。
①と③は差を感じられず、5500rpm位以上まで元気な感じです。
この5500rpmという回転数が2Uエンジンのノーマル給排気システムではちょうど良い出力上限値設定の
ようです。④のカムでも、給排気システムを変えなければこれ以上の回転域で大きな変化を得られない
ようです。 ただ、1度④でエアクリーナを外してショートのファンネルをつけて点火時期をすすめて
みましたが、もう少し濃い目のメインジェットを入れれば、高回転域でよく回りそうでした。

以上が私の感想です。
ただし!! 上記で「元気」とか「加速がいい」なんていっても、所詮2Uです。
現代では、大衆車にも単なる速さでは到底かないません。
旧車ヨタハチらしく”運転を楽しむ”のであれば、①でも②でもどっちでも大差無く、それぞれの良さがあり、わざわざエンジン降ろして分解し、カムを交換するなんてのは、小生のようなエンジンをいじるのが趣味の変人でもなければ、いかがなもの?と思うくらいです。
事実、小生、パブエンジンに、また積み替えて走ってみようかな?なんて普通に考えています。
それぞれの趣味の楽しみ方でお考ください!