日本の医療制度に対しての問題意識を、

これでもかという程ストレートに表現しながら、

大変スピード感のある、面白いストーリーに仕上げている。


物語の面白さはもちろんのこと、

作者の思いをキャラクターのセリフに乗せて

現実世界にぶつけている点に、

海堂氏の素晴らしさを感じる。


きっと、一医者では抵抗するにも、抵抗できなかった壁に、

作家として、世間を巻き込んでぶつかろうとしているのだろう。


尊敬できる人だ。

2009年最後に読んだ作品。


4つの短編どれも本当に素晴らしかった。


ストーリーはもちろんだが、人物描写がとてもうまい。


特に表題にもなっている「フィッシュストーリー」は、映画を見ているようだった。


特に飛行機の中に出てくる老夫婦が「よ、正義の味方」と言うシーンは

頭にパッと映像が浮かんだ。


2009年最後の作品にふさわしい作品だった。

よくある、売れ筋の小説だと思った。


病気の彼。

自分の素直な気持ちを伝えられない彼女。

付き合うことに反対する親。


女子高生にはブっ刺さりの作品だが、

自分はあまり好きではなかった。


展開が読めすぎるから。


自分の展開の読めない、スリリングな作品が好きだということが、

改めてわかった。