『パレード』を読んで、人間の描き方が好きになり、

この作品も読んでみた。


本当に人間の描き方が巧みだ。


ひとつの事件に様々な立場でかかわる人たちが、

事件をきっかけに、考え方を変えていく。

そんな変化が、すごく面白い。


この作品は、景色をくどいくらいに描写しているように思えた。

なぜだろうか。

そこまで本質に関係ないのではと思う。


もしかしたら、自分の読みが浅く、そこに隠されている比喩に気付かないだけか。


この作品を読んで、気付かされたのは、

自分の小説を読み込む浅さ。


もっと深い感想を持つような読み方をしなければ。

なんだか、人間の汚い部分を全部見た。

そんな感じがする小説だ。


メディアや世間に対する批判のための作品かなとか思ったが、

どうやら、そういうことではないのかなとも思う。


男性というよりは、女性の怖さを感じた。

社宅の女性社会。

姑と嫁の関係。

子育てをする母としての親。

義姉と妹の関係。

女性が多い職場でのいざこざ。


怖い。


単純に怖い。


幽霊なんかより、女性社会のほうがよっぽど怖いと思った。

すごく、あったかい気持ちになれた。


何よりも、全編に登場する「アメリカ兵をぶん殴ったホームレス」がすごくいい。


劇団ひとりの人間性がすごくあったかいんだなってわかる。


電車で読んでいても、思わず笑顔になってしまう。


そんな小説。