終わり始まり | 人生をピンセットでつまむ

終わり始まり

日常から得体の知れない塊が生れ落ち、

私はそれを石頭ハンマーで叩き潰している。

粘液はコンクリートの壁に飛び散り、

日常が粘ついた糸を引いて滑り落ちている。

君が私の日常に入り込んだのか?

私が君の隙間に染み込んで入ったのか?


「世界が終わるとしたら何をしたい?」

そう問われた。


「何もしない。あ、いや、取り合えずビールを飲むかな」


とか答えた気がする。


ある日、世界が終わった。

私が知る世界が一つ終わった。

世界はいくつも存在している。

それは人の数以上だ。

終わっても終わってもそれは生まれる。

想像も及ばないほどに。


君らしき人が、

石頭ハンマーを振り下ろしている。

石頭は幾度も幾度も振り下ろされ、

塊はもうミンチだ。


それが世界だ。

誰かの世界なんだ。

私も君もそこに居るかは定かではない。