天棒 | 人生をピンセットでつまむ

天棒

私は直立不動。


ある女の人が言った。

「それは天棒ね」

すると、しな垂れていた筈の私の天棒とやらは、

にょきにょきとおよそ40度の角度で伸びた。

先端はその名の通り天を指す棒のよう。

だから私は女の人に聞いた。

「この状態が天を指す棒のようだからですか?」

女の人はそんな問いを投げかける私を、

小馬鹿にした表情で見ている。

「否っ!それが天棒とはとんだ期待ハズレ

さっきの発言は撤回するわ。

それは単なる珍棒、あわれで小さな存在」

そう断言された私は、

うつむき加減で今やしな垂れた珍棒を眺め、

瞼からいく筋かの雫を流した。

キラキラと光に照らされ美しく落下する物体。


私は泣いた。