DVDで映画を観たよ
日々寒さを増す寂れた町で、
レンタル屋へと行きDVDを借りた。
なのでそれらをもっさりと紹介したいと思う。
『日本の自転車泥棒』
怪我で引退をした競輪選手が、
その後の人生に迷い突如盗んだ自転車で旅に出る。
岩手県釜石市を出発し彼はどこへ行くのだろうか?
みたいな感じのロードムービーだった。
杉本哲太が主人公なのだが、
全編通して台詞が4つ位しかなく、
表情だけで語る珍しい映画だった。
とにかく自転車を盗んでは必死に漕ぎ南を目指すのだ。
その鬼気迫る表情、映像そして、
美しく流れ広がる風景が私は個人的には好きだったのだが、
何やら評価を見ると風景は評価されているが、
内容は高い評価ではない。
恐らく、映画の中で走っている場所が7割知っている所だったので、
そんな親近感があるから自分の評価が高いのかも知れない。
『クワイエットルームにようこそ』
編集者を務める主人公の内田有紀が、
飲酒と睡眠薬の服用で病院へと運ばれる。
だが、そこは何故か精神病院だった。
しかも目覚めると両手、両足、胴体がベッドに拘束されている。
そして、その部屋に看護婦が現れ事の流れを説明し、
担当医と保護者の同意がなければ早期退院は出来ないと告げられる。
それは自殺の疑いがあるからだ。
こうしていつ終わるか分からない精神病院での主人公の生活が始まる。
みたいな感じの映画だった。
この病院に入院している患者達は、
一見普通に生活している人と変わらない様にも見える。
だが、やはりその行動や言動が所々病んでいる様を垣間見せる。
そうした患者を映画を通して観ているが、
私もどこかでひとつボタンを掛け違えれば、
そこへ行っているのかも知れないなと思った。
誰しもが、そうならないとは限らないだろうと感じた。
だから感情を移入し、共感して見入る事が出来た。
最初は笑って観ていられるが、その内、
心が苦しくなって、切ない気分にさせられた。
そんなこの映画を観て私はよかったと思う。
興味があれば是非と言いたい作品だった。
『インランド・エンパイヤ』
あらすじ等はこちらのHP を見て欲しい。
と言ってしまうぐらいデヴィッド・リンチ監督のワールドが炸裂し、
何が何だか分からない映画だった。
今まで『ブルーベルベット』『ツイン・ピークス』『ワイルド・アット・ハート』
『ロスト・ハイウェイ』『マルホランド・ドライブ』と同監督の作品を見、
その独特の世界観に心奪われ、不条理の海へと沈んで行ったのだが、
今回の『インランド・エンパイア』は今までの不条理の更に上を行った様で、
まるで理解する事が不能だった。
それにも関わらず三時間にも及ぶこの不条理の世界に、
やはり私は飲み込まれ、その海で溺れた。
おそらくこの世界観を表現して、
最後まで見ていられる作品を作れるのは、
デヴィッド・リンチ以外にはいない様に思うのだが、
世界は広く私がその他を知らないだけかもしれない。
しかし、この世界観はどことなく作家、阿部公房に通ずるものを感じた。
不条理の螺旋がこの二人には共通しているのだろう。
意味不明!でも面白い!そう思わせる非常に貴重な作品だった。
もし、この作品を借りるならば心して見て欲しい。
ある程度の覚悟がなければ最後まで見る事は出来ないだろう。
そんなリンチ作品が私は非常に好きなのだ。
ってな感じで観た訳だけれども、
本にしてもDVDにしても最近『アタリ』が多く、
満足した濃密な時を過ごしている。
まだ他にもDVDを何本か鑑賞したのだが、
その話はまたの機会にお話出来たらと思う。
それでは私は寝るとします。
おやすみなさい。
バイナラ。