変身~カフカではない~
土曜、日曜とサナギの様に家でじっとしている。
ここのところ週末は家を飛び出し遊びほうけていた。
ので今週はサナギになる事を決めた。
タオルケットをまといビールを、もとい発泡酒を飲み、
買ったばかりの秦基博 『コントラスト』と言うアルバムを聴き、
心をじんわりと浸している。
ちょっとした興味で買ったアルバムだが、
素晴らしく良く、何度も休日の部屋に流れている。
休日の私はと言えばセルフレームの眼鏡をかけ、
短パンに一枚150円程のTシャツをまとい、
寝癖頭で生活全般をこなすスタイルを貫く。
凄げぇおっさんなのである。
いや、普段いくら着飾りコンタクトを付け、
髪型をセットし外へと飛び出しているかもしれないが、
本当の私は寝癖短パン眼鏡おやじであり、
鼻くそをほじくり屁をこき加齢臭を漂わせ生活している。
真の私は家族以外には知られること無く、
そうしてひっそりと八畳間で暮らしている。
おっ!秦基博のいかしたナンバー『鱗』が流れる。
私は三本目の発泡酒のプルトップをプシュリと開け、
目を閉じ喉へと流し込んだ。
シュワシュワとはじける炭酸が踊り消えた。
私はタオルケットをまとったサナギ。
蝶を夢見るサナギ。
外は雨が降り続いている。
誰かがどこかで泣いているのだろうか?
花びらに落ちた雫がスローモーションで零れる。