初体験 | 人生をピンセットでつまむ

初体験

私の家は小規模ではありますが貸し店舗をしており、

その借主が家賃を長期滞納の上、

再三の契約解除にも応じない為、

裁判を起こすことと成りました。

それで私は弁護士の方に、

「せっかくなので裁判を見学したらどうですか?」

と、促されたので『そうだな~Yes!高須クリニック!!』などと思い、

先日、裁判見学に行って来た訳です。

なにぶん裁判所などと言う所は初めてなもので、

緊張を高ぶらせながら私は受付に行き、

「オッス!オラソソマスク!裁判はどこでやるんだ?」

などと職員の方に尋ね聞きましたらば、

「え~それでは~時間まで二階の椅子でお掛けになりお待ちください」

と言われましたので、

速やかにカクカクとした二足歩行で二階へと移動し、

椅子へ腰掛、空気の淀んだ通路でその時を待つのです。

しかし、何だあの負が渦巻く空間の上、

空調を切ったような暑苦しさは!

そう思い額に汗しながら弁護士先生を待っていると、

カツカツ♪と小気味良い足音を立てて階段を上ってくる人。

それは弁護士先生だった。

『OH!グレイトマイボス!マイヒーロー!』

などとケツを左右にプリプリ振りながら、心で狂喜乱舞した後、

「チャーっス!こんチャーっス!」

と深々挨拶をした。

が、どうも先生の反応が薄い。

いや、薄いと言うより冷たい。

なななななんでだ?ピタゴラス?

私は一抹の不安を覚えながら、

更に呼び出されるまで椅子に掛けて待った。

そして、いくばくかの時が過ぎついに呼び出された。

私は小奇麗で空調の効いた部屋へ通され、

眼前には縦長の机が置かれ、

正面には裁判官らしき人が腰掛、

左手には弁護士先生が座っていた。

私はどこに座っていいか分からず迷い、

とりあえず先生の隣の席に掛け様とした。

だが先生は、

「あなたはそちらに座ってください」

と、またしても冷たく促され、

先生の対面に座り、

私達は夏の大三角形を描く形でポジションをとった。

(アルタイルが裁判官、弁護士がベガ、そして、私がデネブの位置となる。

ちなみに、アルタイル=ひこぼし、ベガ=おりひめ、デネブ=尾である。

何故私は『尾』なんだ・・・)

すると先ほどからあれこれ指示をしてくれていた、

裁判所職員らしき人が部屋に入場し、

「あれ?ソソマスクさん、いや、尾さん座るのはそっちですよ」

と言われた。

私(尾)はちょっとの間考えを巡らせた後ある結論に辿り着いた。

それは・・・


























「こっち席ってもしや被告側じゃねーの!!」

そしてその答えは正にビンゴだった。

弁護士先生はヤバイ・・・

という表情を浮かべた後、

ペロッと下を、いや違った舌を出し、

「ごめ~ん♪」

などと言って来た。

『きぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 さぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 まぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

 自分で来いと言っておきながら忘れるとはどう言う事だぁーーーーー!!』

とは思った私(尾)ではあったが、

『まぁよい許してしんぜよう』

などと上から目線で水に流す事とした。

そんでもってその後、被告は現れなかったので、

裁判は2分くらいで終わった。

『あれ?俺なにしに来たんだ?』

そう煮え切らない心持になり、

四つ車輪の物体に乗り込みさっさと家へと帰ったのである。


あ~しかし、裁判って大変ですね。

精神も時間もお金ももぎ取られて、

何か最後はもうやだな~とか思うのでしょう。

これからの人生はそういう事が無いように生きて行きたいと思うんだなぁ。

今日は私改め尾がお伝えしました。

それではみなさんさようなら。