揚げ物を極めた人々 | 人生をピンセットでつまむ

揚げ物を極めた人々

から揚げをこよなく愛する私は、

各所でから揚げ弁当を注文し、

美味ければ毎日のように飽きるまで食ってしまう習性を持っている。

本当に飽きるまでバクバクと食い続ける。

そんな食い続けたから揚げ達を今日は紹介してみるのです。


埼玉県飯能市にあった『大蔵』

ここのから揚げ弁当は本当に美味く、

毎日のように食しては幸せを感じていた。

またスタッフの姉さんがハスキーボイスでヤンキーチックではあったけれど、

私は味、接客共に非常に好きな店だった。

だがある時、訪れると違う店(またしても弁当屋)に変わってしまっていた。

私の調査によると、どうやらご主人が病に倒れたらしい・・・

あんな美味い店が味を継ぐ事無く消えてしまうのかと思うと、

とても寂しい気持ちにさせられた。

ちなみに次に入った弁当屋はあっという間に消えてしまった。
まるで悪を倒したヒーローの様に。


東京都昭島市駅近くにひっそりと存在する

『ごんにんごん』のから揚げ弁当は美味い。

せわしないおじちゃんも人間的にいい味を出している。

から揚げ弁当の味=おじちゃんのキャラ。

全体的に作りは雑なのだが味は確かだった。

今もあるようなので、

昭島界隈に出かけた日には行って貪り食いたいと思う。


ソレは上福岡市(現ふじみ野市)に存在する。

上福岡駅から徒歩七分~十分程にあり、

薄汚れたメニューの看板が所々ぶち壊れた、

怪しげな弁当屋があったのだが、

その怪しい外観に惹かれた私は一度から揚げ弁当を買ってみた。

そんな怪しい外観とは裏腹に味はこれまたどうして美味かった。

怪しげな外観、やる気の無いオヤジ、

そんな負のオーラを漂わせて居ながらも、

味は美味いのだ!

上福岡在住時代は週に二回はここの弁当を食っていた。

だが、まったく弁当屋の名前は覚えていない。

ただ怪しい弁当屋で味は確かという事しか記憶には残っていないのだ。

今もあそこはやっているのだろうか?

と、ふと思うことがある。

だがけだるい声で

「いらっしゃいぃ~」

という声は私にはまだ聞こえている。

あのオヤジはまだあそこに座り、

いつ来るともない客を待ち続けている姿が、

私の脳裏にはハッキリと浮かび上がって来るのだ。


と、言った様に私は美味から揚げを探す旅人だと言うのが分かって頂けただろうか?

私は今も尚、から揚げの桃源郷を捜し求めているのだ。

「から揚げ万歳っ!!」

そう夜空に浮かぶヴァルゴに叫びつつ、

私は全裸にジャケットのみをまとい、暗闇へと走り出した。