空は雲一つない快晴で
何も遮るものなどない青い空が広がる。
しかし、僕の心は一昨日の朝、黒くなった。
君は、あの夏の日に会った時、こうなる事が分かっていただろうか?
僕には全く想像も出来なかった
今はただ・・・
君を失ってしまった事の悲しさが胸を締め付ける。
君とは、大学の時に知り合い
似た境遇だった事で意気投合して
互いに切磋琢磨した。
君には、官僚になるという夢があり
その名のとおりに僕が大学を辞めた後も勉強を重ね
とある省庁にキャリア組として入庁した。
そんな君を病魔が襲い
志半ばであちらの世界に旅立った事を
君の周りにいる誰もが悔やんでいたよ。
でも…、ご両親を早くに亡くした君が
僕に宛てた遺言状にはこう書いていたね。
『俺の分まで生きてくれ。そして出来れば、俺の意思を受け継いで欲しい』
元々、今年は三十路になる僕は、最後の勝負時だと睨んではいた。
それが他でもない君からの最後の言葉
君からの最後の約束
わかった。君がなろうとした、そして昨年失業中に僕が構想した日本を支える官僚になる夢
僕が受け継ごう・・・。
今でも心の中で語りかけてくれる君
もう二度とは会えないけれど
それでも『ともだち』と呼ばせてくれ。
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こんにちは。
今僕は葬式の帰りです。いや、正確には一旦家に帰り着いたのですが、家に居ると寂しさが出てしまうので、また外に出ています。
人は何時か別れが来ると言いますが、大学時代に出来た数少ない友人が一昨日に亡くなってしまいました。
大学時代、彼は文系の方だったので学内では余り会う事は無かったのですが、似た境遇で何時も同じ図書館にいて勉強していたから、ちょっとした拍子に声掛けて親しくなり、大学在学中に国家公務員Ⅰ種に合格して、現在はとある省庁に勤めていました。
昨年の11月頃から心臓の病にふせっていたそうですが・・・
こんな形で別れてしまった彼の遺書に残してあった意思
そして昨年失業した時に、密かに考えていて今年実行しようとしていた事
この二つが同じ道を示していたのは偶然なのか、運命なのか…。
でも彼の意思を受け継ぐ事が、僕に出来る唯一の事だと感じています。