「俺はね、奴らの仲間なんだよ」
その声に私は慌てて彼と間をとった。
いつでも能力を使えるように手を前に突き出す。
「ああ、そんなのじゃなくてさ。
平和的に解決するために俺はここにいるんだよ」
夏目は焦ったように目の前で手を振るが、その顔からは緊張感は感じられない。
確かにそうだ。
私は彼の能力を知らないが、彼は私の能力を知っているんだろうね。
「…………はあ、もうやりにくいなあ」
胸の部分で生まれたチカラを、僅かに放出し手の中で手のひらサイズに形を変え、燃やす。
能力が発動したのだ。
名前は……電光石火かな?
この位なら、言霊でチカラを増強する必要はない。
そして、炎を思い切り握りつぶす。
「下手な嘘をついたら燃やすから」
「ちょ、何か理不尽じゃないかい?」
「気にしないでよ。
私はね、ああいう説明も無しに私に何かしようとする奴らは嫌いなの。
手順を踏み間違えた者には天罰が下るべしって思わない?」
「だから、彼らは君に会えないだけでなく、酷い格好で戻ってきたんだね。
君が能力を使った……いや、彼らが使ったからって言った方がいいかな」
「結構研究してるのね。
私のお婆ちゃんのこと」
私を面倒事に巻き込んだ張本人。
そして、私の一番尊敬する人。