「投げたくなるじゃないの!
さあ行くわよ!」
「え、ちょ……グローブ付けて!」
おおっと、しまった。
忘れてた。
誰も見ていないのを見計らって能力を発動する。
『creator』それが私の能力。
存在するもの存在しないもの全て作り出すことが可能だ。
まあ、見本ないやつを一から作り出すのは、相当骨が折れるし、かなりチカラを持ってかれるけど。
見本は夏目が付けているグローブ。
「青ちゃん?」
「よし、出来たっ!」
能力を発動するには言霊と呼ばれる言が必要だけど、私には関係ない。
グランドの中心から皆寄りに立ち止まり、装着した。
何となく違和感がある。
あれ?
「青ちゃん………俺のは左利き用なんだよ」
「マジですか!?」
夏目は左利きなんだーと思わず感心してしまった所で、さてどうしよう。
しょうがないか。
グローブを右に嵌めて、夏目から少し離れた所に行く。
「ほら、ばっちこーい!」
「何か違うと思うけど……」
そう言いながらも、夏目はゆっくり振りかぶる。