「了解。
じゃあ、また会おうね、エリー」
夏目は花束を持った少女に手を振った。
「エリー?」
何で外国人の名前?
見るからに日本人じゃないの。
でも今時そんな事関係ないのか。
キラキラネームとか最近流行りみたいだし。
「うん!
私の名前は滝島絵里なんだ。
だからエリー」
「ああ、なるほど。
あだ名なのね」
名前は全く聞いたことがない。
やっぱり人違いなのかな。
「って、あだ名で呼んでいたの?」
「別に構わないよね」
「………まさかロリコンの類……」
「違うから!
事実無根だよ!」
「お姉ちゃんもエリーって呼んでよ。
これから会う機会も増えると思うし?」
「………それはフラグってこと?」
「まあそういうことだね。
じゃあね、お兄ちゃんお姉ちゃん」
閉まり始めるドアの奥で花束を精一杯片手で抱えながら手を振る様はとても健気で愛らしかった。
やべ、私までロリコンに……。
でもやっぱり
「どこかで見たような」
「あ、そう思う?
実は俺もなんだよ」
「え?」
夏目と私の共通の知り合いはクラス又は夏目の知り合いの組織の奴らだ。
組織の人間にも見えないし、どう見てもクラスの誰かには似ていない。